【6月のガーデニング】植物の梅雨対策と注意点!
梅雨時期は長雨による高温多湿でジメジメと過ごしにくいですよね。
人と一緒で、この梅雨時期は植物にとっても調子を崩しやすい季節となります。お庭やエクステリア・鉢植えなどの草花は、日本古来の種類や外国原産のものまでたくさんあります。そんな様々な種類のなかには、日本の気候を苦手にしている草花や高温多湿を嫌う植物もあり、この蒸し暑い梅雨時期に調子を崩してしまうなんてことも。しっかり梅雨対策をして、植物の過ごしやすい環境を作ってあげましょう!
【もくじ】
【① 梅雨の草花への影響】
【② 庭木の梅雨対策】
【②-1 葉を間引いて風通し良く】
【②-2 枯れ葉・花がらの除去】
【②-3 マルチングで泥はね防止】
【②-4 支柱をたてる】
【②-5 植え込みは間隔をあける】
【②-6 雑草取り】
【③ 鉢植えの梅雨対策】
【③-1 雨のかからない軒下へ移動】
【③-2 鉢下の風通しを確保】
【③-3 根腐れ注意】
【③-4 水やりの観察】
【③-5 害虫予防】
【④ まとめ】
【① 梅雨の草花への影響】
植物は長期間の雨にさらされると花が傷んでしまったり、常に湿った状態の土壌は酸素が不足して根腐れの原因にもなってしまいます。また、高温多湿な環境は植物の株が蒸れた状態になり調子を崩してしまうことも。さらに、暖かくなると病害虫たちも活発になってきます。このように梅雨時期は植物にとってとても過ごしにくい季節ですので、人の手でしっかり管理してより良い環境を作ってあげる必要があるんですよ。
【② 庭木の梅雨対策】
お庭やエクステリアの花壇など、地植えをしている植物の梅雨対策をご紹介します。
【②-1 葉を間引いて風通し良く】
蒸れた状態を回避するため、密植している植物は葉っぱを間引いて風通しを良くします。春咲きの一年草や茂ったハーブなどは、この時期に切り戻しをしてあげるとよいでしょう。切った花は一輪挿しにして部屋に飾ってあげると楽しめますよ。葉に白い粉がかかったような『うどんこ病』は、日当たり・風通しが悪いと発生しやすくなります。そんな葉っぱを見つけたら感染が拡大しないようにしっかり除去してあげましょう。また、施肥はチッ素分を抑えたものに切り替えてください。
【②-2 枯れ葉・花がらの除去】
枯れかけの下葉や咲き終わった花がらも見つけたら除去してあげましょう。風通しを良くして日光を当たりやすくするのはもちろん、枯れ葉や花がらをそのままにしておくと病害虫の発生の原因ともなってしまいます。
【②-3 マルチングで泥はね防止】
強い雨で葉に泥がはねてしまうと、葉の気孔をふさいでしまいトラブルの原因となることがあります。また、『疫病』を引き起こす糸状菌など、土壌の中の病原菌が葉や茎・果実などに付着して病気になるケースもあります。雨に打たれて土がはねないように、バークチップや砂利などでマルチングをしてあげましょう!また、泥はねを見つけたらそっと水で洗い流してくださいね。
【②-4 支柱をたてる】
高さのある草花は、雨に打たれると自重が増えて倒れやすくなってしまいます。お辞儀をした状態で土についてしまうと泥で気孔がふさがってしまうので事前に支柱をたててあげましょう!強風にも安心なので、これから成長する草花の管理もしやすくなりますよ。
【②-5 植え込みは間隔をあける】
これから新しい苗を植え込むのならしっかりと間隔をあけて密植状態を避けて植えます。日当たりと風通しを良くして株が蒸れないようにしてあげましょう。
【②-6 雑草取り】
雨が降るたびに成長する雑草も、草花にとっては蒸れや風通しを悪くする原因となります。この時期に雑草を放置してしまうと、成長時期と梅雨の雨のダブル効果でものすごい勢いで繁殖してしまいます。晴れ間がのぞいた日には、植物の状態チェックのかたわら雑草取りもしてくださいね!
【③ 鉢植えの梅雨対策】
玄関先のプランターや夏野菜の鉢植えなどの梅雨対策をご紹介します。
【③-1 雨のかからない軒下へ移動】
せっかくキレイな花を咲かせていても長雨に打たれてしまうと傷んでしまいます。また、この時期の晴れ間は直射日光が強く、水滴が付いたままの草花へのダメージにもつながりますよ。鉢植えの良いところはどこへでも移動ができるところ!環境の良い軒下などに避難してあげましょう。狭いからといって窮屈に並べてしまうと風通しが悪くなるので、しっかり間隔をあけるように注意してくださいね。
【③-2 鉢下の風通しを確保】
移動した鉢植えは、鉢下の風通しを確保するため台座やスタンドなどで浮かせてあげましょう。コンクリートなどに直接置くと熱が根っこに伝わりやすく痛む原因にもなります。ナメクジや害虫などの被害も避けられますよ。
【③-3 根腐れ注意】
梅雨時期は長雨で下皿に水が溜まりやすく、根腐れの原因となってしまいます。根腐れは、長期間土が湿った状態が続いて土壌の酸素量が不足して根が窒息してしまう状態のこと。鉢植えの下皿は使わずに空気もしっかり根に与えるようにしてください。
【③-4 水やりの観察】
軒下に移動した鉢植えは雨があたらないので、土の乾き具合をしっかり観察してくださいね。意外と環境が変わったことを忘れてしまう方もおられます。
【③-5 害虫予防】
気候も良く新芽も続々と吹き出す梅雨時期には、アブラムシなどの害虫も活発に動き出します。柔らかい新芽につきやすく、維管束に口針を刺して師管液を吸うことで植物の生育が阻害されてしまいます。また、口針から『モザイク病』などのウィルスを媒介することもありますので、定期的な予防が必要です。木酢液や市販の殺虫殺菌スプレーなどで日頃から予防をしてくださいね。
【④ まとめ】
いかがでしょうか?
長雨に高温多湿と植物にとって負担のかかる季節ですが、事前の対策や管理でトラブルを回避することができます。梅雨明けに待っている猛暑に耐えれる、元気で丈夫な植物に育ててくださいね!
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【ブログ作者】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。