【9月のガーデニング】秋の支度と庭仕事!
9月って上旬と下旬ではずいぶん季節感が違うので庭作業も悩みますよね。今回は、季節に合わせたお手入れで残暑を乗り切って、待ち遠しい秋のガーデニングシーズンをスムーズに迎えるための準備をご紹介。
真夏から秋口へ変化する気候と上手に付き合いながら、庭仕事も一歩ずつ進めていきましょう。
【もくじ】
【① 花苗】
【①-1 1年草】
【①-2 宿根草・多年草】
【①-3 秋植え球根】
【② 野菜】
【③ 9月の庭作業】
【③-1 水やり】
【③-2 雑草対策】
【③-3 害虫】
【③-4 花壇の整理】
【④ 芝生のお手入れ】
【⑤ 庭木のお手入れ】
【⑤-1 施肥】
【⑤-2 台風、強風対策】
【⑤-3 剪定】
【⑥ まとめ】
【① 花苗】
9月に入ると、花屋さんにもたくさんの花苗が並び始めますね。秋の花苗って、寄せ植えや花壇に少し足すだけで一気に秋色ガーデンになるから不思議ですよね!
【①-1 1年草】
【①-1-1 コスモス】
秋の一年草と言えば「コスモス」ですよね。コスモスのイメージであるピンクと白に加えて最近では黄色やオレンジなどが登場し、年々カラフルになっているんです。とっても丈夫な植物ですので、日当たりと風通しのよい場所であれば元気に育ってくれますよ。
秋のお庭には「チョコレートコスモス」がお似合いです。チョコレート色の可憐な花が、これから始まる秋の花壇をシックに演出してくれますよ。この「チョコレートコスモス」は、花色がチョコレート色なだけでなく実はチョコレートのような香りもするそう。園芸店で見つけたらぜひ確認してみてくださいね!
【①-1-2 ジニア】
別名が「百日草」の「ジニア」。真夏からずっと花を咲かせてくれていますが、9月になってもまだまだ元気。11月上旬まではきれいな花を楽しむことができますよ。夏のジニアのイメージは目の覚めるような黄色や元気いっぱいのオレンジ色でしたが、秋の園芸店にはもう少し落ち着いた色のジニアが並んでいるかもしれませんよ。茶色系やアプリコット系のジニアは秋色ガーデンにピッタリですね。
【①-1-3 観賞用トウガラシ】
「観賞用トウガラシ」はトウガラシという名前が付いているものの、あくまでも観賞用で食べることはできません。花色や実の形など様々な種類が流通していますので、お気に入りのものを探すのがとても楽しい植物なんです。黒葉のトウガラシは、カラーリーフとしても優秀です。寄せ植えに一株入れるだけで、シックな秋の雰囲気が演出できますよ。ただし、観賞用トウガラシは寒さが苦手。葉がぽろぽろと落ち始めたら、潔く抜き取って次のシーズンの準備を始めるようにしましょう。
【①-2 宿根草・多年草】
【①-2-1 宿根アスター】
8月頃から出回ることも多い「宿根アスター」。耐寒性も強く、11月ごろまで花を楽しむことができますよ。宿根アスターはとても花付きがよく、ふんわりと茂ってくれますのでボーダー花壇やロックガーデンなどお庭の色々な場所で活躍します。花色は青紫系・ピンク系・白など豊富な上に、草丈も40センチ~1メートルほどと様々です。お庭やエクステリアのどの部分に植えたいのかを具体的にイメージすると、アスターの種類も選びやすくなりますよ。
【①-2-2 シュウメイギク】
「シュウメイギク」という名前から菊の仲間だと思われている方も多いと思いますが、実はキンポウゲ科の植物。半日陰の少しジメっとした湿気のある場所を好みます。白や淡いピンクの花は秋の風情を感じさせ、長い茎はふわふわと秋風に揺れてより情緒を感じさせてくれますよ。シュウメイギクの花姿が美しいことはもちろんですが、ぷっくりとした蕾の姿もとても愛らしいのをご存じでしょうか?初めてお庭に植えられる際には、ぜひ注目してみてくださいね。
【①-2-3 ダリア】
メキシコ原産の「ダリア」。ダリアには球根から育てる品種と、種から育てる小型種がありますが、どちらも育てやすく初心者ガーデナー向けの植物と言えます。品種が非常に豊富で、一重咲き・ボール咲きなど咲き方だけで10種類にも分けられているんです!秋のお庭に特におすすめなのが銅葉系のダリア。「ミッドナイトムーン」や「アキザクラ」などの品種名で流通しています。鮮やかな花色と黒に近い銅葉のコントラストが美しく、寄せ植えなどに重宝しますよ。
【①-3 秋植え球根】
9月は春の庭で大活躍する秋植え球根がたくさん出回る時期です。一般的に秋植え球根の植え付け時期は9月下旬から11月上旬まで。残暑が厳しく植え付けはまだまだ先だと思っていても、人気の品種はどんどん販売されてきますよ。代表的な秋植え球根は、チューリップ・ラナンキュラス・アネモネ・クロッカス・スイセンなど。以前のブログ「【庭で楽しむ秋植え球根】そろそろ春の準備を始めましょう!」に詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
【関連記事】【庭で楽しむ秋植え球根】そろそろ春の準備を始めましょう!
【② 野菜】
夏野菜の収穫はまだまだ続いています。でも、9月も中旬を過ぎると一気に収穫量が落ちてきます。秋まき野菜の準備為にも、夏野菜は早めに片付けるようにしましょう。硬くなった土はよく耕し、腐葉土や堆肥を入れて1週間以上おいてから畝立てなど新しい野菜を植え付ける準備を始めましょう。大根、ラディッシュは9月上旬までに、コマツナ、ホウレンソウは9月いっぱいまでに種まきをしてくださいね。
【③ 9月の庭作業】
【③-1 水やり】
毎日、朝夕の2回水やりをしていましたが、9月の中旬あたりを過ぎると気温が下がり日も短くなり土が乾いていない日も多くなってきます。台風や秋雨などで雨の日が多いのも9月の特徴ですよね。真夏と同じ調子で水やりを続けていると、根腐れを起こしてしまうものもあるかもしれません。土の乾き具合をよく観察して、水やりの回数を徐々に減らすようにしましょう。
【③-2 雑草対策】
人間にとって過ごしやすい日が増えてきたということは、雑草にとっても同じ。まだまだ雑草の勢いは止まりません。もうすぐ冬だから枯れてしまうだろうと気を抜いていると、あっという間に雑草だらけになってしまいます。朝晩の涼しくなってきた時間帯に、集中して雑草取りを行うようにしましょう。
【③-3 害虫】
新しい苗を植え付けたり種まきをして新芽が出たりと楽しみな季節ですが、害虫も発生しやすい時期です。植え付けたばかりの苗や、顔を出したばかりの新芽が食べられてしまわないように、防虫ネットなどを利用しましょう。また、ツバキやサザンカ・お茶の木があるお庭ではチャドクガに厳重注意!間違って触れてしまうとひどい皮膚炎を起こしてしまいます。もし、お庭で見つけた場合には、葉ごと取り除き袋に入れて処分しましょう。飛び散った毛に触れただけでも皮膚炎をおこします。全身の肌をなるべく覆った状態で作業されることを強くおすすめします。また、毛が飛び散らないようにチャドクガを固めるスプレーが販売されていますので、それを使用するとより安全に作業できると思いますよ。
【③-4 花壇の整理】
夏の暑さですっかり弱ってしまった株や盛りを過ぎた草花は、思い切って抜いてしまいましょう。まだ花期が続く草花で、伸びすぎて姿が乱れているものや蕾がつきにくくなっているものは、9月末までに切り戻しをおこなうようにしてくださいね。大きくなりすぎて場所を取ってしまう宿根草や多年草も、この時期に株分けをします。株分けした植物は、新しいガーデニング計画に合わせた場所へ再度植え付け。植え付け後、しっかりと根付くまではあまり乾燥しすぎないように管理しましょう。
【④ 芝生のお手入れ】
夏の間中は生育旺盛だった芝生も、涼しい日が増えてくるにつれて成長はゆっくりに。生育が衰えてくる高麗芝には水やり、施肥ともに必要なくなります。刈り込みは月に1回程度、伸びたら刈る程度で良いでしょう。
【⑤ 庭木のお手入れ】
【⑤-1 施肥】
夏の花木の代名詞であるサルスベリやムクゲも花の盛りが過ぎるころです。暑い夏の間、私たちの目を楽しませてくれた花木たちに、お礼肥をあげるようにしましょう。
【⑤-2 台風・強風対策】
9月に入るころには花壇や庭には台風対策が必須です。また、近年では異常気象により急な突風が吹くことも。庭木を植え付けたり、植え替えをした後には支柱をしっかり立ててあげましょう。また、徒長枝などの不要な枝を整理して風通しを良くすることも有効です。風に飛ばされそうなガーデニンググッズは庭に置きっぱなしにしないように、日ごろからお庭の管理をしておくようにしましょう。
【⑤-3 剪定】
新芽の赤葉が美しいベニカナメモチ(レッドロビン)はこの時期に剪定しましょう。9月に剪定すれば10月には新芽が伸び出し、翌年の3月中旬ごろまで鮮やかな赤い葉色を楽しむことができますよ。
【⑥ まとめ】
いかがでしたでしょうか?
秋のガーデニングシーズンへ向けて、やるべき庭仕事が盛りだくさんですよね。暑い夏でぐったりしていた体調が少しずつ戻ってくるこの季節に、ぜひ、お庭の見直しや来年の春に向けた楽しいガーデニング計画を練ってみてくださいね!
【関連記事 植栽・グリーン】
・お庭やエクステリアで見つけてみよう!【遊べる!使える!雑草たち】Part2
・【コンパニオンプランツの活用】庭やベランダの家庭菜園を守ろう!
・お庭やエクステリアで見つけてみよう!【遊べる!使える!雑草たち】
・【外構・お庭の雑草対策】敵を知ってうまく付き合おう!
・【庭で楽しむ秋植え球根】そろそろ春の準備を始めましょう!
・【虫よけ効果のある植物】植物の力を借りて快適に過ごそう!
・【おしゃれで個性的!】オーナメンタルグラスでお庭のランクアップ
・【エクステリア・ガーデンに自然風景を!】雑木の庭にピッタリな植物
・【外構や庭を植物でモダンに演出】建築やインテリアと調和させよう!
・【非日常をエクステリア&ガーデンに!】アジアンテイストの植物
・【エクステリアや外構をシックに演出】ドライガーデンなイメージ作り
・【エクステリア・ガーデンの基礎知識】ペットにとって危険な植物
・庭やエクステリアを彩る【シェードガーデンに最適な植物たち】
・エクステリア(外構)やお庭を彩る【カラーリーフ】オススメ16選
・庭で育てる人気の『クッキングハーブ』10選
【関連記事 外構・エクステリア】
・外構・エクステリアをワンランクアップ!【アプローチ編】
・【外構・お庭の陽射し対策】日除けの種類と利用方法!
・【香川県の外構・エクステリア工事】香川ならではのメリットを紹介!
・ガーデン・エクステリアでできる最新の防犯対策
・エクステリアデザインとは?おしゃれな外構のコツとポイント
・【エクステリア・外構プランの考え方】計画前のコツとポイント!
・【エクステリアのメリットとは?】外構がマイホームにもたらす効果!
・【エクステリアとは?】外構工事前に知っておきたい5つのポイント
【関連記事 庭・ガーデン】
・【外構・お庭の陽射し対策】日除けの種類と利用方法!
・【タイルテラスのメリットと活用方法】庭にもう一つのリビングを!
・【庭をつくるメリットと素敵な使い方!】
・【愛犬が快適に過ごせる庭造りのコツ!】
・【庭にアウトドアリビングを!】ウッドデッキのある上質な暮らし方
・【家で過ごそう!】お庭で楽しむお勧めリフレッシュ方法
【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。