【冬のエクステリア・ガーデンを彩る】寒さに強い草花や植物たち

落葉樹も紅葉し始め、葉を落とす季節になってきました。芝生も生育を止め茶色く変化してくるなど、なんだかお庭が寂しいなと思われている方も多いのではないでしょうか。でも花苗屋さんに行けば、パンジーやビオラなど意外とカラフルなお花が並んでいますよね。春に咲く花苗の流通は冬から始まるんです。
さて今回は、冬でも楽しめる寒さに強い植物や冬から春まで長く楽しめる植物をご紹介。気に入った植物が見つけて冬の花壇に彩りをプラスしてみてくださいね。
【もくじ】
【① 冬から春まで楽しめる寒さに強い植物】
【①-1 エリカ】
【①-2 パンジー・ビオラ】
【①-3 プリムラ】
【①-4 葉ボタン】
【①-5 ガーデンシクラメン】
【② まとめ】
【① 冬から春まで楽しめる寒さに強い植物】
【①-1 エリカ】 ツツジ科エリカ属
まるでミニチュアの針葉樹にスズランの花が咲いたように見える「エリカ」。アフリカやヨーロッパ原産のツツジ科の植物で700を超える種類があり、品種により開花期も様々です。冬咲きのエリカで日本で一番多く流通していて庭植えに適しているのが「ジャノメエリカ」。花の中心が黒く蛇の目のように見える事からこの名前がついたそう。耐寒温度はマイナス5度、香川では庭植え可能です。成長はとてもゆっくりなんですが、剪定をしなければ2mほどにまで成長します。大きく育てたエリカも見ごたえたっぷり!移植を嫌う植物ですので、大きく育てたい場合には植え付ける場所をしっかりと考えるようにしてくださいね。
エリカは根が細く多湿にも乾燥にも弱いため、水やりがとても重要です。庭植えのジャノメエリカは根付けば水やりはほとんど必要ありませんが、花や葉がぽろぽろと落ちてきてしまったら、水分が多すぎるか足りないかのどちらか。そんな時は土の状態をしっかりと確認するようにしましょう。
【①-2 パンジー・ビオラ】 スミレ科スミレ属
「パンジー・ビオラ」とひとくくりに表現されることのが多いですが、その違いはご存じでしょうか?実は、パンジーとビオラには学術的な違いは無く、同じ花なんです。園芸界で区別するために分けているだけだそうですよ。園芸界で一般的に花の大きさが5㎝以上のものを「パンジー」5㎝以下のものを「ビオラ」と区別しているそうです。
年々流通が早くなってきているのも特徴のひとつ。最近では10月頃には店頭に並んでいることもありますよね。きちんとお世話をすれば来年の夏ごろまで次々と花を咲かせてくれますので、冬から春にかけてのお庭には欠かせない存在です。カラーバリエーションも豊富ですし、咲き方もフリル咲きや八重咲きなど様々!花壇やお庭をおしゃれに見せるには、同系色の濃淡の花を選ぶのがおすすめです!シックに品よくまとまりますよ。
パンジーもビオラも花が終わるとすぐに種を作ります。種を作ってしまうとそちらに栄養が取られてしまい、花付きがわるくなってしまうんです。ですので、花を長く楽しむためのコツは「花がら摘み」。これをこまめに行うことでかわいらしい花を長く楽しむことができますよ。
【①-3 プリムラ】 サクラソウ科サクラソウ属
12月頃から4月頃まで花を楽しむことができる「プリムラ」。花屋さんでよく見かけるのは「プリムラ・ポリアンサ」か「プリムラ・ジュリアン」だと思います。どちらも良く似ているので区別がつきにくいのですが、ポリアンサに比べるとジュリアンの方が小型で株がコンパクトにまとまります。またバラ咲きの種類などバリエーションもジュリアンの方が豊富です。本来はどちらも多年草なのですが日本の夏を越せないことが多い為、1年草として販売されていることが多いです。おすすめはバラ咲きのジュリアン。花が開ききる前のつぼみが少しだけふくらんだ頃が本当に美しいんです!最近ではアンティークカラーのくすんだ色も流通しているようです。寄せ植えの主役になりますので、好みの色が見つかったらぜひ育ててみてくださいね。
長く花を楽しむコツは「花がら摘み」。咲き終わった花はどんどん摘み取っていきましょう。また株がコンパクトで花や葉が土と近い為、湿気が多すぎると茶色く変色したり腐ったようにベタベタとしてくることも。水やりは土の表面が乾いてから与えるようにし、なるべく花と葉に水がかからないように気をつけましょう。
【①-4 葉ボタン】 アブラナ科アブラナ属
お正月用の寄せ植えのイメージが強くなんだか和風!?と思われることも多い「葉ボタン」。実はヨーロッパ原産で、江戸時代に日本に伝えられたと言われているんです。最近ではお正月のイメージは減り、冬のガーデニングに欠かせないおしゃれな存在になっていることをご存じでしょうか。シックで落ち着いた雰囲気を演出できるブラック系や、淡い色のグラデーションが美しくまるでバラのようにも見える丸葉の葉ボタン、背の高さで特徴が出せる踊り葉ボタンなどバリエーションがとにかく豊富!パンジー・ビオラなどと組み合わせて植えるのも良いのですが、葉ボタンだけでの寄せ植えもインパクトが出ますよ。
葉ボタンは乾いた土を好みますので、水やりは控えめでOK。地植えの場合は植え付け時にたっぷり与える以外は必要ありません。葉ボタンはアブラナ科ということもあり、他の植物に比べると害虫は付きやすいかもしれません。特にアブラムシには要注意。春頃に到来する可能性が高く、アブラムシがつけば目で確認することができますので見つけ次第、殺虫剤などで対処するようにしましょう。
【①-5 ガーデンシクラメン】 サクラソウ科シクラメン属
冬に室内で楽しむ鉢花の代表である「シクラメン」を品種改良し、寒い冬でも屋外で楽しむことができるようになったのが「ガーデンシクラメン」です。1996年から販売がスタートしたそうで、比較的新しい植物なんですよね。10月から4月までと開花時期が非常に長く、冬から春まで長く楽しむことができます。シクラメンと言えば赤い花を思い浮かべますが赤花のほかにピンクや白、紫など花色もバリエーション豊かです。
ガーデンシクラメンは比較的乾燥に強いので、土の表面が乾燥しているかどうかをしっかり確認してから水やりを行ってください。水を与えすぎて多湿になると、株が腐ってしましますよ。
花屋さんでガーデンシクラメンを選ぶ際には葉の色が濃く、よく繁っているものを選びましょう。花は葉っぱ1枚に対して1つ咲きます。ですので、苗を購入する段階で葉っぱが多ければ多いほどたくさん花が咲くということになりますよね。最初から葉に傷みが見られるものは避けるようにしましょう。またガーデンシクラメンは小型のシクラメンと間違えやすいので購入の際は屋外で育てられる品種かどうかをしっかりと確認するようにしましょう。
【② まとめ】

いかがでしたでしょうか?
気温が10度を下回る日も増え、外に出るのが億劫になっているのではないでしょうか。お花の少ないこの季節だからこそパンジーやビオラ・プリムラなどを少しお庭に植えると、春の気分を先取りするようなそんな明るい気分になれますよ!
冬のお庭を、年末に向けてあわただしく過ぎる毎日の中でほっと一息つけるやすらぎの場所にしてみてくださいね!
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【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。