玄関アプローチでエクステリアをおしゃれに!【映えるコツとデザイン例】
エクステリアの要とも言えるアプローチ。公共空間である道路から我が家の玄関までを心地よくつないでくれる道であるとともに、我が家のエクステリアの印象を左右する大切な空間です。でもどんな素材を使えばおしゃれでセンスの良いアプローチができるのかは、なかなか分かりませんよね。
今回はおしゃれなアプローチを実現する為の素材選びについて、実例を交えながら詳しくご紹介していきます。もちろん、家のデザインや住まう人の好みによっても選ぶ素材は大きく変わってくるのですが、今回は私たちのおススメとして皆様のエクステリア計画の手助けとなるように映えるコツとデザイン例をご紹介!
ぜひ、エクステリアプランを考える際の参考にしてみてください。
【もくじ】
【① アプローチの基礎知識】
【② おススメのアプローチ素材とデザイン例】
【③ まとめ】
【① アプローチの基礎知識】
アプローチの基礎知識については、以前のブログ
外構・エクステリアをワンランクアップ【門まわり編】にも詳しく書いていますが、少しおさらいをしておきたいと思います。
【①-1 アプローチの役割】
エクステリアや外構におけるアプローチは、公共空間(道路)とプライベート空間(住まい)の玄関までを結ぶ通路のこと。これが出来上がっていないと、土の上を歩いて玄関まで行くことになります。別に土の上でも歩くことができれば良いんじゃないの?と思われる方もいるかもしれませんが、雨の日にどうなるか考えてみてください。そう、玄関の中まで土で泥だらけになるのが想像できますよね。。。また、女性がハイヒールで歩くとヒールの部分が土に刺さってしまって歩きづらい、ということも考えらます。道路から玄関まで安全で機能的に歩ける事というのがアプローチの第一条件。
でも、ただ機能的で安全に歩けるだけがエクステリアアプローチではありません。そこを歩くことで移り変わる景色を楽しんだり、プライベートから社会への出入りに対する気持ちを切り替えるゆとりの空間としての役割もあります。
またアプローチは門まわりと一体的に考える空間ですので、フロントガーデンとしての魅せる役割も重要!今回の素材のご紹介は、アプローチがフロントガーデンとして魅せる役割を果たすことができるかどうかに大きく関わってくるんですよね。
【①-2 アプローチの寸法】
一般的に必要とされるアプローチの寸法は1m20cm。30cm角のタイルが4枚分の幅ですね。ただし、使用状況や条件、全体的なデザインからアプローチの幅は決まってきますので、あくまでのひとつの基準としてとらえておく程度で大丈夫です。
【② おススメのアプローチ素材とデザイン例】
この章では、実際の施工例の中からアプローチに使っているおすすめの素材を詳しくご紹介していきます。ぜひご自宅のエクステリアアプローチ計画の参考にしてみてくださいね!
【②-1 コンクリートを使ったアプローチ】
建築において視覚的な統一感を乱す要素を「ノイズ」と呼んでいます。建物とエクステリアガーデンを含めた住まい空間において、この「ノイズ」を抑えるデザインをコンセプトとしているアルテデザインガーデンで一番多く使用しているアプローチ素材がコンクリートかもしれません。
駐車スペースの素材としてはこれまでもよく使われてきている土間コンクリート。現場に生コン車を呼んで打設し、職人さんが表面を金ゴテで押えていきます。外部で使用する素材としては最も一般的と言えるかもしれません。
でも、「ノイズ」を抑えたデザインにすることで「一般的」なコンクリートも見映えのする素材へと変わります。また植物のグリーンとも相性が抜群。アプローチ以外の素材との組み合わせや、植物との組み合わせで様々な表情を作り出すことができるのがコンクリートという素材のメリットです。
【②-2 木目調タイルを使ったアプローチ】
海外住宅を思わせるようなファサードをデザインしたこの邸宅。アプローチには1m幅で木目調のタイルを一直線に配置しています。1m幅というと先ほどのアプローチの寸法基準である1m20㎝よりも狭い?でもそんな風には見えませんよね。それは、アプローチの両サイドに栗石と呼ばれるこぶし大の大きさの自然石を敷き込んでいるからなんです。栗石敷までを含めたアプローチの幅は2m以上となり、現代建築のエントランスをイメージさせたいという設計意図がしっかりと表現されています。
木目調のタイルというと、どうしても茶系などの本物の木に近い色目を選んでしまいがちですが、あえてホワイト系を選択したことで、さり気ない気品を感じさせてくれています。
栗石とは自然の岩石を打ち割って作られる石材のことで、本来は地盤を締め固めるための割栗地業などに使われるもので仕上げ材として使われる素材ではありませんでした。でも、もとはといえば自然石。それを割って作った栗石は色も形もバラバラで美しい自然ならではの風合いを持っています。そのバラバラの石からできるだけ平らな面を探し、職人さんの手でひとつひとつ敷き込まれたその表情は、輸入タイルにも負けない気品に満ち溢れています。
【②-3 大きさの違う天然石を組み合わせたアプローチ】
道路から玄関までの距離がほどよく近いこちらの事例では、大きさの違う天然石を組み合わせてアプローチとステップを計画しました。さらに動線を少しずらしてデザインすることでリズミカルな変化が加わり、植物との馴染みも良くなっています。
天然石の良いところは、ひとつひとつ違うその表情。デコボコとした表面の質感や、石の側面も美しい。また天然石ならではの色合いも見ごたえのするポイントです。こちらの石はM.S.C.という会社が取り扱うアースグリーンという種類の天然石。色だけを見ると何種類も混ざっていそうなぐらい色むらがありますが、これで1種類の石なんです。この色ムラが本物の石なんですよね!
もうひとつの天然石の良いところは濡れているときと乾いているときの色合いや表情の違いを楽しめるところ。雨降り後のしっとりと濡れた石は本当にきれいなものですし、乾いたときのカサカサとしたくすみカラーの色合いも愛着が持てますよ。
【②-4 タイルを使ったアプローチ】
玄関ポーチの多くが30㎝角のタイルが張られていますよね。その玄関ポーチのタイルと同じタイルをアプローチにも使ってあげると簡単に統一感を出すことができるんです。でもそういう事例って色々なところで見かけますよね。やっぱり大切な我が家には、何かオンリーワンの工夫がしたくなるもの。
そんなときにおススメなのが、フローティングステップ(宙に浮いたように見える階段)を取り入れてみること。実例写真のおうち、なんだか一味違って見えますよね?それはこのフローティングステップが効果的だからかもしれません。
また、外構工事が着工するときには既に完成してしまっている事の多い玄関ポーチですが、外構計画を早めに行っておくことで玄関ポーチの形状を変更できる場合もありますよ。玄関ポーチの形状変更が間に合わなかった…という方も、一部分を解体して作り直すという手もあります。諦めずにプロに相談してみるようにしてみてくださいね!
【③ まとめ】
いかがでしたでしょうか。
今回は無数にある素材の中から、私たちがおススメするアプローチ素材をいくつかご紹介させていただきました。アプローチって土地の形状や建物の配置の仕方によって、短かったり長かったり、クランクさせたり、途中に階段があったりと本当に様々なパターンがあると思います。このようなパターンと今回ご紹介した素材を組み合わせることで、エクステリアアプローチの選択肢はどんどん広がっていきますよ!建物のデザインやインテリアの雰囲気、好みのカラーなどに合わせておしゃれでセンスの良いアプローチの素材選びを楽しんでみてくださいね!
そうそう!アプローチを考える時には、門まわりやカースペースなどエクステリア全体のことも合わせて考える事を忘れないようにしてくださいね!
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【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画など、デザイン性を伴う作品を得意とする。