【地植えOK!】日本の気候に合うオージープランツを育てよう
オシャレで個性的な庭づくりをしたいと思った時に植えたい植物、それが「オージープランツ」です。
オーストラリアを原産とする植物群の総称で、以前は手に入りにくかったのですが最近では園芸店やホームセンターなどでも店頭に並ぶようになってきました。最近オープンしたようなオシャレなお店やカフェなんかには、必ずといって良いほど取り入れられているのでご存じの方も多いと思います。
今回は、そんなオージープランツの中から日本の気候に合う「地植えOK」の植物をいくつかご紹介したいと思います。「オージープランツといえばこの植物!」というものから、「意外と身近なこの植物もオージープランツだったの!?」というものまで幅広いラインナップでお届けしますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
【もくじ】
【① オージープランツとは】
【② 地植えOKのオージープランツ】
【③ オージープランツの育て方】
【④ まとめ】
【① オージープランツとは】
オーストラリア(一部ニュージーランド)を原産とする植物たちのことを総称して「オージープランツ」と呼んでいます。
一昔前であればオージープランツと言えばユーカリとアカシア(ミモザ)でしたよね。この2種類もとっても魅力的なのですが、どちらも成長が早すぎるほど早く地植えにするとあっという間に2階を超えるような高さになってしまいます。ですので日本の住宅事情では中々地植えにするのは難しいという面がありました。
オージープランツを植えてみたもののオーストラリアと日本の環境の違いからか、うまく育たないという経験をした方も多いのではないでしょうか。特に日本の夏の高温多湿や冬の寒さが、オージープランツたちにとっては難関。ただし、オーストラリアの南東部(メルボルンやタスマニア周辺)の気候が比較的日本の気候に似ている事から、現在日本に輸入されているオージープランツはこれらの地域を原産としているものが主となっています。
どのオージープランツを購入しようか悩んだ場合の指針にもなりますのでぜひ覚えておいてくださいね。
【② 地植えOKのオージープランツ】
【②-1 バンクシア】 ヤマモガシ科バンクシア属
オージープランツと言えばこの「バンクシア」。
ブラシのような形の花は一度見たら忘れられないくらい印象的。最近の人気振りには目を見張るものがありますよね。常緑樹であるバンクシアは、花だけでなく1年を通して葉を楽しむことができるのも嬉しいポイントです。
日本の気候によく順応する品種が数種類ありますので、植えたい場所や作りたい庭のイメージに合わせて選べるのも魅力のひとつ。過湿と多肥に気を付けながら、花芽を付けるのを気長に待ってみてくださいね。
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【②-2 グレヴィレア】 ヤマモガシ科グレヴィレア属
エキゾチックな雰囲気が魅力の「グレヴィレア」は、オーストラリアに約250種類も分布しているそう。
品種によって、花姿はもちろんのこと葉の形や樹高も様々ですので購入の際にはよく確認するようにしましょう。花付が良いので、切り花として室内でも楽しむことができますよ!
オススメの品種は「グレヴィレア・ロビンゴードン」や「グレヴィレア・ピーチズアンドクリーム」。どちらも耐寒性が強く、冬以外は花を咲かせてくれる四季咲き性。お庭に日当たりと水はけの良い場所を見つけたら、ぜひ植えてみてくださいね。
【②-3 メラレウカ】 フトモモ科メラレウカ属
「ティーツリー」という名前の方が皆さんに馴染み深い「メラレウカ」。こちらも人気のオージープランツ。
常緑樹のメラレウカは細くて繊細な葉が優しい印象。生育は旺盛で、剪定にも強い植物なのでサイズの調整や込み入った枝を間引く作業などは定期的に行なってOKです。時期は花後に行なうようにしましょう。剪定した枝からも良い香りがしますので、フラワーアレンジメントに使ったり、スワッグにするなどして室内でも楽しむことができますよ。
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【②-4 ドドナエア】 ムクロジ科ドドナエア属
通年葉のある常緑樹にも関わらず、葉色の変化を楽しむことができるのが「ドドナエア」です。
夏は明るく爽やかなグリーンの葉をしていますが、気温が下がり冬になってくると葉色が赤からさらに深い色に染まります。オージープランツの中では、日本の蒸し暑さや寒さに比較的強く初心者の方にもオススメ。
最近では斑入りのドドナエアも誕生しています。葉の縁が白く縁どられた斑入りのドドナエアはとっても爽やかな印象。植えたい場所に合わせて葉色を選んでみてくださいね。
【②-5 ニューサイラン】 リュウゼツラン科フォルミウム属
ニュージーランド原産の常緑多年草である「ニューサイラン」は、日本のガーデンエクステリアでもなじみ深い植物ですよね。
高さ1~2メートルにまでなるシャープな葉は存在感たっぷりでお庭のフォーカルポイントには欠かせません。また斑入りや銅葉、赤葉などの葉色が豊富でスタイリッシュでドライな雰囲気づくりが得意です。外側の葉から古くなり変色や痛みがでてきますので、株元から切り取って美しい草姿を保つようにしましょう。
【②-6 ウエストリンギア】 シソ科ウエストリンギア属
別名の「オーストラリアン・ローズマリー」の通りオージープランツである「ウエストリンギア」は、潮風や寒さに強いパワフルな植物。
原産のオーストラリアだけでなく日本やその他の世界各国で栽培されているほどです。強健な性質とはうらはらに、優しいスモーキーカラーの葉や薄紫色の可憐な花が上品で軽やかな印象。
様々な植物と組み合わせることもできますし、ウエストリンギアだけを群生させると見応えがありつつもシンプルですっきりとしたガーデンを作ることができますよ。できる限り日当たりの良い場所で育てるようにしてくださいね。
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【③ オージープランツの育て方】
オージープランツの多くに当てはまる育て方のコツをご紹介。これらを守りつつ、品種それぞれに合ったやり方でお手入れをしてあげてくださいね。
【③-1 植え付け場所】
オージープランツは太陽の光が大好き。日陰では生育していくことが難しいですので、日向に植えてあげるようにしましょう。また、湿気を嫌いますので風通しの良い場所に植えてあげてくださいね。
【③-2 水はけの良い土壌に植える】
湿気や過湿が苦手なオージープランツには、水はけの良い土壌が必要です。地植えをしたい場所の土質を確認し、根鉢の下に軽石の層を作ったり高植えにするなど排水を良くする工夫を行ってください。
【③-3 肥料に注意】
多くのオージープランツはオーストラリアの砂漠のような土地でも育つことができる為、元々余分な肥料を必要としません。
バラのような多肥を必要とする植物を近くに植えないなど、周囲の環境にも配慮する必要があります。さらに今回ご紹介した「バンクシア」や「グレヴィレア」などのヤマモガシ科の植物はリン酸の肥料を特に嫌いますので、使用する肥料の成分にも気を付けるようにしましょう。
【③-4 急激な気温の低下に要注意】
今回ご紹介した植物は寒さに強いものを選んでいますが、それでも急激な気温の低下には注意が必要です。特に幼木の内は、株元にマルチングをしたり寒冷紗を掛けてあげるなどの冬対策を行うようにしてくださいね。
【③-5 それでも急に枯れてしまうことがあるのもオージープランツ】
オージープランツは、色々と手を掛けて育てていても突然枯れてしまうことがあります。
アカシアなどは比較的寿命が短いと言われていますし、それ以外にも考えられる理由は様々です。急激な環境変化、水やりの回数、肥料は多すぎなかったかなど反省しつつ、新たな植栽計画を進めるようにしましょう。
【④ まとめ】
いかがでしたでしょうか。
お庭やエクステリアに取り入れると、不思議とその空間がオシャレで個性的な雰囲気になるオージープランツは最近のお庭づくりには欠かせない存在。皆さんもお気に入りの品種を見つけて、ぜひ地植えにチャレンジしてみてくださいね!
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【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画など、デザイン性を伴う作品を得意とする。