【3月のガーデニング】春の作業と庭仕事
3月上旬、春のガーデニングの合図のようにアカシアが黄色い花を咲かせます。
枝がしなるほどの満開の花は、まだ寒い日もあるこの時期に春の到来を感じさせてくれる気がしますね。気温はまだまだ安定しませんが植物たちは春を敏感に感じ取っています。
冬に蓄えたエネルギーを一斉に出すかのように芽吹き始める3月は、草花にとってはとても大切な時期。それでは、3月にできる庭仕事をチェックして、楽しい春のガーデンライフを過ごしましょう!
【目次】
【① 春の花苗探し】
【①-1 花苗選びのコツ1 葉っぱ】
【①-2 花苗選びのコツ2 花】
【①-3 花苗選びのコツ3 球根】
【①-4 花苗選びのコツ4 植性チェック】
【①-5 花苗選びのコツ5 株数の決定】
【①-6 花苗選びのコツ6 植え付け気温】
【② 宿根草の株分け】
【②-1 株分けのコツ1 堀り上げ】
【②-2 株分けのコツ2 株分け】
【②-3 株分けのコツ3 植え付け】
【③ 3月の庭作業】
【③-1 雑草】
【③-2 花後剪定】
【③-3 害虫退治】
【④ 芝生のお手入れ】
【⑤ まとめ】
【① 春の花苗探し】
3月は春の草花苗の流通が一年のうちで最も盛んな時期。園芸店の店先は、この時期から色とりどりの花苗で埋め尽くされる光景になります。4月以降は初夏から夏向きの花苗の流通に切り替わりますので、春の花壇を彩る花苗探しは今がチャンス!
では、状態の良い花苗を選ぶコツをご紹介しますね。
【①-1 葉っぱ】
葉っぱは「ピンッ」とみずみずしくハリのあるものを選びましょう。購入前によく観察して、葉の傷みや害虫の有無のチェックも忘れずに!水切れを起こした後の状態や、日光不足で葉っぱが徒長しているものは避けてくださいね。
【①-2 花】
店頭で並んでいる花苗を見ていると、どうしても花が咲いているものに目がいってしまいます。色とりどりに咲く花には目を引かれてしまいますからね。
そこで注意しないとならないのは、花が咲いている苗ではなくて蕾のたくさん付いた苗を選ぶこと。植え付けた後に花を長く楽しめます!また、購入する花苗の開花時期を調べて、植え込み後に花壇や鉢植えがしっくり自然な雰囲気になるようにしましょう。
【①-3 球根】
球根は、まるまる太って硬くしまったものがおすすめ。スーパーの野菜選びと一緒ですね!
【①-4 植性をチェック】
お気に入りの花苗が決まったら植性をチェックを忘れずに!
日光が大好きなのか日陰が好きか。成長後の大きさはどれくらいで、育てやすいかどうか。皆さんのご自宅の環境を思い出して、お気に入りの苗が育つ環境かどうかを判断します。
【①-5 株数の決定】
先ほどの植性チェックのなかであった成長後の大きさ。
これはとても重要で、買ったときは小さいけどビックリするくらい大きくなるものもあるんです。自宅の植え付けスペースを想像して、成長後の大きさを考えて購入してくださいね。
【①-6 植え付け気温】
3月以降は気温も徐々に上がってくるので花苗の根付きは早い時期。
ただ、3月は『寒の戻り』もありますので気温が安定してからの植付けがベスト。ソメイヨシノが咲くころは気温が安定してくる合図です。
自然に一番詳しいのはやっぱり植物なんですね。
【② 宿根草の株分け】
植え付け後、毎年花を咲かせて私たちの目を楽しませてくれる宿根草。
でも、植え付けてから3年もたつと、株が大きくなりすぎて中心部が枯れこんでしまったり、花付きも悪くなってしまいます。大きくなった株は、株分けをして若返らせてあげましょう!鉢植えの場合は、株分けをするか一回り大きい鉢へ植え替えてあげてもいいですよ。
【②-1 堀り上げ】
宿根草の根や株を傷めないように、少し広めにスコップなどで掘り起こします。掘り上げた後は、根についた土を丁寧に落として株分けをしやすい状態にしてください。
枯れた茎や古根もこのタイミングで切り取ってくださいね。
【②-2 株分け】
株が分かれやすい場所を選んでハサミで切り分け。そっと引き離しながら2つに分割します。
【②-3 植え付け】
株分けしたものは根っこが乾かないうちに植え付けましょう。植えた後にはたっぷり水をあげてくださいね。
【③ 3月の庭作業】
【③-1 雑草対策】
草花が芽吹く季節は雑草も芽吹き始める季節。
冬場に茶色く枯れていた雑草も3月初旬には青々としはじめます。雑草は小さいうちほど除去が簡単ですので、見つけ次第摘み取りましょう。そのまま放置してしまうと、夏から秋にかけて雑草に悩まされてしまいますよ。
『春に発生する雑草』
・ブタクサ ・スギナ ・ヨモギ ・チガヤ ・ヤブカラシ ・ヤハズソウ ・クズ ・イタドリ ・メヒシバ など。
【③-2 花後剪定】
落葉樹などは休眠状態になる12月~2月が剪定の最適期。
3月にする剪定は花後剪定といって、この時期に花が咲き終わった種類を剪定すること。多くの種類は3月には新芽や花芽を付けはじめますので、この時期に剪定してしまうと花芽や新芽を落としてしまいます。3月に咲き終わるロウバイやウメ・ハナモモなどは剪定してあげましょう。
【③-3 害虫退治】
暖かくなると虫たちの活動も始まります。
アブラムシや毛虫など、来てほしくないお客さんも目にする季節。せっかく芽吹いた新芽が傷んでしまうので見つけ次第駆除したいもの。
害虫を見つけるコツは葉っぱと足元。葉がかじられた跡があったり、葉脈が浮かび上がるような跡があればナニかがいます。また、根元の周辺がベタベタしていたり、黒いツブツブが転がっていてもナニかがいます。
刺されたら腫れあがってしまう種類もいますので、葉っぱは触らずに離れた位置から薬剤散布をしてください。背の高い庭木の場合、枝下から散布すると弱った毛虫が自分めがけて落ちてくるのでご注意を!
【④ 芝生のお手入れ】
3月初旬の芝生はまだ冬枯れの状態ですが、そろそろ活動を始める時期。
茶色い芝生に雑草が目立ち始めるのもこの時期ですから、見つけ次第摘み取りましょう。また、冬場に傷んでしまった芝生の補植もこの時期がオススメ。枯れこんだ芝生はきれいにはがして、状態の良い芝生を再度貼ります。
同時に芝生の植え付けも3月は適期なので、寒暖差に注意しながら気温が安定し始めてから行ってください。
また、芝生を購入する時の注意点ですが、高麗芝や姫高麗などの貼り芝は新聞紙をくくるように束になって売られています。一番上の芝生だけ見るのではなく束の中の芝生の状態が大事。状態が悪いと上の芝生以外全部が枯れこんでいたりします。
状態が悪い芝生をそのまま貼っても、後々のトラブルになるだけですので注意してくださいね!
【⑤ まとめ】
いかがでしたでしょうか?
春のガーデニング本格始動って感じですよね!
日を追うごとに暖かくなる3月は、ガーデナーにとっては一番楽しく作業できる時期でもあります。あれもこれもとたくさん作業はありますが、新芽や花を見るだけで疲れも吹っ飛んでしまいます!
寒の戻りに注意して皆さんも本格始動してくださいね!
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【ブログ作者】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点としており、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。施工例はエクステリアメーカーのカタログ等に多数掲載されている。