【せっかく庭を作るなら!食べられる果樹『ベリー編』6選】
『今考えてる新しい家なんだけど、庭にはグリーンを植えてみる?』
「せっかく植えるなら食べられたらいいね!」
庭を作るとなったら、こんな会話が1度や2度はあったのではないでしょうか?どうせなら有効利用したいって気持ちは十分わかります♪
新築で新しい庭を計画中の方も、今の庭で空いているスペースをどうしようか悩まれている方も、果樹は気になる存在ですよね。
昔からビワや柿・ザクロなど、庭と果樹はとても親密な関係で、今でも実家に帰ったら庭に植わってるという方も多いと思います。現在では庭で育てやすい樹種や果実が実った状態のものが流通しているので、とても人気の果樹。
今回はそんな果樹のなかから、特に人気の【ベリー系】にスポットをあててご紹介。
ホームセンターなど身近で手に入れやすい樹種ですのでぜひチャレンジしてみてくださいね。
【目次】
① 不動の人気 『ジューンベリー』
② 子供も大好き 『ブルーベリー』
③ 甘酸っぱさNo1 『ラズベリー』
④ 黒い宝石 『ブラックベリー』
⑤ 甘い香りの 『ワイルドストロベリー』
⑥ 酸味が魅力の 『スグリ』
⑦ まとめ
【① 不動の人気 ジューンベリー】
【①-1 ジューンベリーとは?】
涼しげな立ち姿の落葉樹で、4月~5月に白い小さな花を咲かせます。樹形は少し暴れますが、その存在感から玄関のシンボルツリーとしても庭のザブツリーとしても利用される人気の樹種です。
【①-2 実のつき方と注意点】
自家結実性といって一本だけで植えても実をつける種類となりますが、花が咲いたら筆や綿棒などで受粉を手伝ってあげるとさらに実がつきやすくなりますよ。多いときは一本のジューンベリーから1㎏以上の実が採れることも。
収穫の時期は6月以降。その名の通り『ジューンベリー』なんです…
写真のように紅色の小さな実をつけますが、熟すまで収穫を待つより熟す前に摘み取りましょう。1㎏も収穫できるほど実がつくと、木の活力が実にいってしまって樹勢がおちてしまいます。
【①-3 果実のおいしい食べ方】
果実は生食でも食べられますが、紅色のときは少し酸味があり、深紅色に熟すと酸味が弱まり甘くなります。主にジャムやスムージー・果実酒などに使いますが、実をそのまま凍らせてサクサク食べるのも意外とおいしいですよ。
【② 子供も大好き ブルーベリー】
【②-1 ブルーベリーとは?】
背もそれほど高くならず、花壇の強弱のリズムを出したり、ちょっとしたすき間に植えたりと植栽計画には欠かせない落葉樹です。
ハイブッシュ系やラビットアイ系などが流通していますが、1本だけではなく複数本を植えないと実がつきません。ラビットアイ系には
1本で結実するものもありますが実つきを良くするためにも何本か植えましょう!
【②-2 実のつき方と注意点】
ブルーベリーは酸性の土を好みますので土作りから始めます。といっても簡単でピートモスを混ぜるだけ。園芸店やホームセンターで手に入るピートモスは酸性が強く、アルカリ性の土を中性や弱酸性に変えてくれるんです。
また、春から初夏に白や薄ピンクの小さな花を咲かせますが、実をつけるには受粉が必要。ハイブリッシュ系なら同じハイブリッシュ系、
ラビットアイ系ならラビットアイ系を複数本植え付けます。
虫が花粉を運んで受粉するので少し近場に植えてあげるか、綿棒などで手伝ってあげましょう!
【③-3 果実のおいしい食べ方】
ブルーベリーのおいしい食べ方については
過去のブログ ⇓
美味しいブルーベリーの食べ方
で詳しくご紹介しています。手軽に食卓に並ぶ食べ方満載なのでぜひご覧ください。
【③ 甘酸っぱさNo1 ラズベリー】
【①-1 ラズベリーとは?】
ケーキ屋さんで必ずと言っていいほど見かけるラズベリー。比較的丈夫で育てやすいので育てている人の多い人気の樹種。
1季なり性と2季なり性の品種があり、2季なり性なら初夏と秋の2回収穫が楽しめます。また、ジューンベリーと同じ自家結実性なので1本でも果実が付くのが特徴です。
【①-2 実のつき方と注意点】
ラズベリーは地下茎と呼ばれるランナーを這わせて成長します。なので地面に植えっぱなしにするとどんどん広がってしまいます。フェンスなどに絡ませてあげると良いかもしれませんね。また、トゲのある品種が多く、収穫をお子さんと楽しみたいと思っている方は注意しないとなりません。
ラズベリーはじつはバラ科。
最近は、トゲのない品種も流通しているので探してみてはいかがでしょうか?
5月頃に白い花を咲かせるラズベリーの収穫時期は6~7月頃。2季なり性なら10月にも収穫できます。帽子のような赤い実はとってもデリケート。傷みやすいのであまりスーパーなどでは見かけませんよね?
熟した新鮮なラズベリーを味わえるのは育てている人の特権です!
【③-3 果実のおいしい食べ方】
ラズベリーはなんといっても香りと酸味。国内産の生のラズベリーは市場に出回っていないので、一度は生で食べてみたいもの。フレッシュな味を堪能してみてください。
また、熟した果実はとても傷みやすいので生食の後はジャムにしたり、ホワイトリカーに氷砂糖を入れてオリジナルのラズベリー酒を作ってみるのもいいですよ!
【④ 黒い宝石 ブラックベリー】
【④-1 ブラックベリーとは?】
ブラックベリーはラズベリーと同じバラ科。
トゲのない種類もあるので購入の際はトゲなしを選んだほうがお手入れは楽になります。また、ランナーで伸びるのも同じなので誘引してあげないと暴れてしまいますよ!
【④-2 実のつき方と注意点】
今年、実のついた枝は来年は実をつけません。その冬に枯れますので収穫が終わったら早めに剪定しましょう!
次の年に実をつける枝を誘引して育ててくださいね。
また、受粉樹の必要がない自家結実性なので1本でも実がなります。果実はポリフェノールがとても豊富でおまけにビタミンCと食物繊維までも。アンチエイジングの効能があるといわれているので、収穫の際はぜひ生食で!
【④-3 果実のおいしい食べ方】
ラズベリーと違い酸味は少なく、濃厚でコクのある甘さが特徴です。使い方もジャムやスムージー・果実酒やケーキなどおなじみの楽しみ方。
黒く熟した果実から摘み取りますが、食べきれないほど収穫出来たら冷凍もできるので保存しておきましょう!
【⑤ 甘い香りの ワイルドストロベリー】
【⑤-1 ワイルドストロベリーとは?】
ワイルドストロベリーは野イチゴの一種。現在一般的になっている『オランダイチゴ』が普及する前は、ワイルドストロベリーが食用とされていました。ワイルドストロベリーの葉はとても香りが強くハーブとしても流通しています。
耐寒性が強くランナーで広がるように成長しますが、暑さはやや苦手。風通しの良い場所に植えてあげましょう!
【⑤-2 実のつき方と注意点】
別名『四季なりイチゴ』と呼ばれていて冬と夏以外が収穫期。
一般的なイチゴより小ぶりな果実は、熟すと甘い香りがするので収穫時期が分かりやすいのが特徴です。また、ハーブとして葉も利用できるので、摘んだ葉を乾燥させてハーブティーなどにも楽しめますよ。
成長が早く丈夫なので、ランナーを放っておくとどんどん広がってしまいます。花壇のなかよりグランドカバーとして利用するほうが
よいかもしれません。
【⑤-3 果実のおいしい食べ方】
いままでのベリー系と同じで、ケーキやヨーグルトにのせて生食でも楽しめますし、たくさん収穫できたら冷凍保存にしたりもちろんジャムも作れます。
ジャム作りは意外と簡単で、まず鍋に庭で摘んだワイルドストロベリーの果実と砂糖・レモン果汁を入れます。あとは木べらでお好みの甘さまで煮込んだらジャムの出来上がり!
また、葉っぱはよく乾燥させてからハーブとして使います。ドライ葉を一枚紅茶に浮かべてキャラウェイを入れるだけ。いつもと違う味わいを楽しめますよ!
【⑥ 酸味が魅力のスグリ】
【⑥-1 スグリとは?】
房状に実がなるスグリは別名『フサスグリ』や『レッドカラント』と呼ばれています。ヨーロッパなどでは盛んに栽培されていますが、
国内だと限られた地域のみで栽培されているだけで一般にはあまり出回っていません。
果実はビタミンCやアントシアニン・カリウムを含み、老化や動脈硬化、脳卒中などを防ぐ働きがあるといわれています。
健康に良さそうですよね!
【⑥-2 実のつき方と注意点】
4月から5月に花をつけるスグリの収穫時期は7月から8月にかけて。先端の実が色づいたら収穫の合図です。実も小さいので熟すと傷みやすく、早い時期に摘み取りましょう!
【⑥-3 果実のおいしい食べ方】
赤く小さな実はケーキなどのデザートのトッピングとしてよく目にしますが、皆さん馴染みがあるのは、フランス料理のソース!鴨肉やジビエ料理などでよくかかってるソースは、じつはスグリのソースで肉との相性は抜群なんです。
他にもジャムや果実酒など、ほかのベリーと同じように使うことができます。
【⑦ まとめ】
いかがでしたか?
このように育てやすくて多種多様に楽しめる『ベリー』たち。まだまだ馴染みのない名前もありますが、その果実はみなさんどこかで目にしてるはず!
収穫の喜びと味わいをあなたのお庭で楽しんでみませんか?
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【ブログ作者】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。