エクステリア(外構)やお庭を彩る【カラーリーフ】オススメ16選
ガーデン・エクステリアを優しく引き立ててくれる植物は、住む人の五感を心地よく楽しませてくれます。
可憐な色や華やかな色彩で目を楽しませてくれたり、風にそよぐ葉音で穏やかな時間を過ごすことも。季節には香り高い芳香を運んでくれたり、フレッシュな果実をたわわに実らせて収穫の喜びまで!今回はそんな植物をガーデン・エクステリアでより一層楽しむために、目で見て楽しめる『色』に注目。今回は、葉っぱの色やカタチが特徴的な【カラーリーフ】をご紹介します。
ガーデンデザイナーが日頃ご提案しているカラーリーフの中からおススメの種類をセレクト。実際にプランに採用して育てた経験や、魅力や特徴を合わせて厳選しましたので、ぜひ素敵な組み合わせを見つけて色や形を操ってみてくださいね!
【もくじ】
【① カラーリーフとは】
【② カラーリーフの魅力】
【③ カラーリーフの使い方】
【④ おすすめのカラーリーフ】
【⑤ まとめ】
【① カラーリーフとは】
『カラーリーフ』とは、通常イメージするグリーンの葉と違って銅葉や斑入り・黄葉・銀葉など色とりどりの色彩をもった植物です。個性的な葉色のカラーリーフは、花の美しさとは別に花壇を彩ってくれることから近年とても人気があります。季節を通してカラフルな葉が目を楽しませてくれるので、花を咲かせる植物よりも管理が楽で手間もかからないのも特徴。葉色とともに葉のカタチも個性的な種類が多く、使い方次第ではより一層お庭や花壇の雰囲気を深めてくれますよ。
【② カラーリーフの魅力】
葉色の美しさを利用していろいろな雰囲気を演出できるのがカラーリーフの大きな魅力。1株だけでアクセントをつけることもできれば、控えめに添えるように植えることで名脇役になることも。豊富な葉色の数だけ魅力が詰まっているのがカラーリーフなんですよ。
【③ カラーリーフの使い方】
一般的な緑色の葉だけでは単調になってしまいがちな寄せ植えや花壇などに、カラーリーフを使って変化をつけるのがコツ。暗くなりがちなシェードには明るいキャラメル色や斑入りの葉を取り入れたり、銅葉や黒葉を足元に入れることでシックで大人びた雰囲気にすることもできます。
また、葉の形が特徴的な大株のカラーリーフは花壇の主役にすることもできます。普段目にとまりにくい部分に入れるだけで、自然と目が留まる存在感を演出できますよ。
【④ おすすめのカラーリーフ】
ガーデンデザインの経験から、実際に育てやすくて使いやすいおススメのカラーリーフをご紹介します。
【④-1 アメリカテマリシモツケ・ディアボロ】
〖アメリカテマリシモツケ・ディアボロの特徴と育て方〗
深い銅葉の色が美しい『ディアボロ』。この葉色が織りなす存在感は圧倒的で、シックで落ち着いた雰囲気を出すには最適。『ディアボロ』はラテン語で悪魔の意味。
存在感があるわけですよね!
落葉低木で、花期の5月~6月には半円状に白い小さな花をたくさん咲かせて、秋には紅色に紅葉もします。耐寒性・耐暑性もあり、葉色の美しさに加えて花や果実も楽しめるオススメのカラーリーフです。
【④-2 カレックス】
〖カレックスの特徴と育て方〗
細長い葉がさらさらと風に流れるようにそよぐ姿が美しい『カレックス』。
約2000種もあるといわれていますが、緑葉のほかに銅葉や黄緑・斑入りなどがあり、葉形も糸のように細いものから、先がカールするものまで。特に『カレックス』の銅葉は一見枯れているようにも見えますが、自然のなかで自生しているような姿が花壇をナチュラルに演出してくれます。
細長い葉をたくさん茂らせた株立ちは、他の草花の引き立て役にもなりますし、その存在感から主役にもなるとても人気の高いグラスです。常緑の多年草で耐寒性も強いので初心者の方にも育てやすいカラーリーフですよ。
【④-3 ヒューケラ】
〖ヒューケラの特徴と育て方〗
カラーリーフの定番と言っていいほど人気のある『ヒューケラ』。その人気の秘密はバラエティー豊富な葉色とそのあどけなさ。紅色や黄緑、深紫にシルバー、キャラメル色まで多彩な葉色でアレンジを楽しめます。
『ヒューケラ』は常緑性でほぼ一年中同じ姿を保ち、手が掛からず日陰でもよく育ちます。葉色も中間的な優しい色なので他の植物との相性も良く、隣り合う植物同士を自然な流れで繋いでくれますよ。育てやすい品種ですが、繁殖力の強い植物の隣では負けてしまいがち。それぞれの特徴を調べてから配置しましょうね。
【④-4 ホスタ】
〖ホスタ(ギボウシ)の特徴と育て方〗
日本の野山にもさまざまな野生種が自生している『ホスタ』は別名『ギボウシ』と呼ばれています。葉色も株のホリュームもいろいろな品種がありますが、じつはシーボルトがアメリカへ持ち帰ってから欧米で交配されて作られたそう。
野山で自生しているので、木陰や半日蔭を好みます。強い直射日光のあたる場所では葉焼けをおこしますので、シェードガーデンに利用するのがオススメです。宿根草ですが冬になると葉が無くなりますので、枯れたと思って抜いてしまわないように注意してくださいね!
【④-5 ニューサイラン】
〖ニューサイランの特徴と育て方〗
近年、ガーデニングの定番となっている『ニューサイラン』。しなやかな細い葉を束で展開する草姿に加え、深緑や斑入り・銅色など色のバリエーションもたくさん。60㎝~70㎝ほどの高さのものから流通しているので、花壇のアクセントとしてよく利用されます。
日当たりと風通しの良い場所を好み非常に育てやすい『ニューサイラン』は、大きくなるとより存在感が増すのが楽しみ。夏場に株の間から茎をのばして花を咲かせますが40年に一度しか咲かないといわれています。
見れたらラッキーですね!
【④-6 ノシラン】
〖ノシランの特徴と育て方〗
同じ細葉のミスキャンタスなどに比べると『ノシラン』の葉っぱは光沢があってよりシャープな印象。白い斑入りの細葉はとても爽やかな雰囲気を出してくれるので、花壇のわき役としてとても人気です。
常緑の多年草で耐陰性も強く育てやすい品種で、夏から秋にかけてかわいい白花を咲かせるのも楽しみの一つ。耐寒性が少し弱いので、関東より西部の気候が安定します。成長すると株は胸の高さくらいまでが大きくなりますので、植え付けのときには周りの植物とのスペースを考慮してくださいね。
【④-7 コリウス】
〖コリウスの特徴と育て方〗
葉色や葉っぱの大きさの違いでとても多くの品種がある『コリウス』。毎年新しい葉色が出るほどいろいろな種類が増えています。
多年草ですが熱帯原産なので耐寒性が弱くて、一年草として扱われることもあります。そのかわり、高温多湿な夏場にはとても元気に育ってくれますよ。夏から秋にかけて小さな花を咲かせますが、花が咲くと草勢を落としてしまうので早めにカットしてあげましょう!
【④-8 ハツユキカヅラ】
〖ハツユキカズラの特徴と育て方〗
ピンクの新芽が少しづつ白色に変化していく光景が、まさに初雪が積もるイメージに見えることから『ハツユキカヅラ』という名前に。
素敵な名前ですよね!
日本生まれの品種の『ハツユキカヅラ』は、つるを地面にはわせて広がっていくのでグランドカバーや鉢植え、ハンギングなど幅広く楽しめるのが特徴。葉色をしっかり出すには水やりと肥料が大事。また、日陰では葉色がしっかり出なくなるので日光に当たる場所を選びましょう。強い直射日光は葉やけを起こしてしまうので注意してくださいね!
【④-9 グレコマ】
〖グレコマの特徴と育て方〗
楕円形で白い斑模様が印象的な『グレコマ』はその繊細なイメージとは裏腹にとても育てやすい品種。育てやすいを通り越して増えすぎてしまうことも。
耐寒性・耐暑性が強く繁殖力も旺盛なので野生化するほどです。地面を這うように広がって伸びていくので、花壇のグランドカバーに利用したり鉢植えやハンギングなどでは、こぼれ落ちるようなあしらいを楽しめますね。『グレコマ』の葉や茎には爽やかな芳香があるのでハーブとして扱われることも。もちろんハーブティーとしても楽しめますよ!
【④-10 リシマキア・ミッドナイトサン】
〖リシマキア・ミッドナイトサンの特徴と育て方〗
銅葉がシックな印象の『リシマキア・ミッドナイトサン』は、常緑多年草の育てやすいカラーリーフ。5月~6月には黄色い星型の花を咲かせて、シックな雰囲気から一転して華やかな風景を作り出してくれます。
ほふく性なのでグランドカバーとして使うのに最適!銅葉のカバープランツは珍しいですからね。
耐寒性や耐暑性も強くて、這うようにスクスク育ってくれますよ。もちろん鉢植えやハンギングでも楽しめますが、銅色の葉に葉脈が浮き出ている特徴的な草姿を強調するために、あえて暗めの鉢をセレクトしてもおもしろいかも。色とりどりの花壇を引き締めたり、シックな葉色で統一して大人の雰囲気を演出したりもできる、とても用途の広い品種です。
【④-11 コクリュウ】
〖コクリュウの特徴と育て方〗
ワンポイントに使える渋い品種をもう一つ。
『コクリュウ』はご存じの方も多い『リュウノヒゲ』の黒いタイプ。黒く光沢のある細葉はとても存在感があり、使い方次第でとても洗練された渋さや上品さを演出できます。リュウノヒゲ同様、とても育てやすい品種で耐寒性・耐暑性ともに強くて地下茎でどんどん伸びていきます。
グランドカバーにも使えますが、オススメは花壇のワンポイントとして!
例えば、砂利を敷き込んだドライなイメージの花壇に『カレックス』などのグラス類をメインに配置。明るめの細葉の横にそっと『コクリュウ』を植え込むだけで、両方の存在感がグッと大きくなりますよ。使い方しだいで周りの植物との相乗効果が楽しめる『コクリュウ』は花壇の名脇役です。
【④-12 クリスマスローズ】
〖クリスマスローズの特徴と育て方〗
毎年たくさんの新しい品種が流通する『クリスマスローズ』は、ガーデニングや寄せ植えなどで人気の品種。シックな浅緑色や斑入り・マーブル調など多種多様の葉っぱが花のない時期を彩り、季節になればうつむき加減で控えめに咲く花が、落ち着いた色合いで花壇を華やかに見せてくれます。
今後も新しい交配で魅力的な種類がたくさん出てくるのが楽しみですね!
【④-13 アジュガ】
〖アジュガの特徴と育て方〗
4月~5月頃に紫やピンクの花を咲かせる『アジュガ』はとてもたくさんの品種があります。その中でも葉っぱが斑入りやダークカラーのものもあり、カラーリーフとしても楽しめます。
写真は『アジュガ・ダークマホガニー』。
落ち着いた深い銅葉が印象的で、春にはラベンダーブルーの花を咲かせてコントラストを楽しめます。
葉色が季節によって少しづつ変わるのも魅力の一つ。春は柔らかい葉色で、夏には渋めの色に変化して冬には深いブロンズ色に。日陰にも強くグランドカバーに最適な『アジュガ』は、一本で植えるより多少群生させるとより存在感が出ます。たくさん品種がありますが、葉も花も楽しめて育てやすいものばかりですので、お気に入り『アジュガ』を探してみてくださいね!
【④-14 クローバーティント】
〖クローバーティントの特徴と育て方〗
公園などで見かけるクローバーの園芸品種。カラーリーフとして園芸店やホームセンターなどでも並んでいるほど人気ですよ。
葉色も様々あり、紫と緑のツートンや薄緑と緑のツートン・ブラックやブラウン一色のシックな色も可愛いですよね。耐寒性は強いのですが、-5℃を下回る地域は鉢植えでの管理がよいかもしれません。また、日陰は葉が徒長して間延びしてしまうので日向に植えるのがオススメです。
乾燥したらたっぷり水を与えましょう!
【④-15 宿根バーベナ】
〖宿根バーベナの特徴と育て方〗
バーベナは一年草だけだと思っていた方もいるかもしれませんが、じつは毎年花を咲かせるのが『宿根バーベナ』。約250品種もあるといわれ、葉色も葉形も違うさまざまな種類があります。
バーベナはとても日光が大好き。
開花するには強い日光に長時間当たらないとなりません。花つきをよくするためにも日当たりと風通しの良い場所を選んで植えてあげましょう。
【④-16 ラミウム】
〖ラミウムの特徴と育て方〗
日本にも自生しているホトケノザやオドリコソウの仲間で常緑性のカラーリーフ。写真の『ラミウム・ガレオブドロン』はツルオドリコソウとも呼ばれているんですよ。
銀白色の斑入りの葉が特徴的で、半日蔭から日陰を好み地面を這うように成長します。シェードガーデンのグランドカバーに利用すれば、暗くなりがちな日影が『ラミウム』の葉色で明るくなりますよ!また、5月から6月に咲く黄色い花も魅力的で、葉と花のコントラストが楽しめるのも嬉しいですよね。
ランナーで広がっていくので、放置は厳禁。蒸れも嫌いますので適宜カットして、風通しと生育スペースの管理を上手にして育ててください。
【⑤ まとめ】
お気に入りのカラーリーフは見つかりましたか?
他の植物と組み合わせて植えることの多いカラーリーフは、生育条件を合わせて植えるのがコツ。日陰が好きな品種同士や乾燥に強い品種同士を混植することでトラブルが少なくなりますよ。また、成長後の株の大きさも考慮して混み過ぎないように注意してくださいね。高さの低い品種やつる性の品種は手前に植えて、高さのでるものは奥に植えてあげると全体にリズムがついてバランスが良くなります。
シックな葉色や風にそよぐグラス系など組合せは無限大。
魅力いっぱいの『カラーリーフ』でガーデンライフを楽しんでみてくださいね!
【関連記事 植物・グリーン】
庭で育てる人気の『クッキングハーブ』10選
【アジサイ(紫陽花)】庭を彩る種類と花色の楽しみ方!
【建物を素敵に飾るシンボルツリー】エクステリアにお勧め15樹種!
【宿根草と多年草って何?】違いを知って庭づくりを楽しもう!
【庭で楽しむ春の種まき一年草】夏の花壇におススメの花は?
【庭で楽しむ春植え球根 9種】ガーデニングシーズンをながく楽しもう!
エクステリアにおすすめのシンボルツリー【落葉樹 厳選10種】
ガーデンデザイナーがおすすめするシンボルツリー【常緑樹】13選
【リゾート風のガーデン・エクステリア】におすすめの樹木8選!
庭や家庭菜園で使えるオススメ果樹【総まとめ】15選!
【庭やベランダで果樹を育てよう!】おうち時間を素敵に満喫
庭で育てる人気のハーブ【飲み物編】10選
お庭で収穫!ガーデニングで手軽に育てる果樹【果実編】6選
せっかく庭を作るなら!食べられる果樹【ベリー編】6選
愛くるしさ満点の『多肉植物』でガーデニングチャレンジ!
【ブログ作者】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。