【庭で楽しむ春植え球根 9種】ガーデニングシーズンをながく楽しもう!
気温も徐々に暖かくなり、あちらこちらで色鮮やかな花が咲きほこる春。
寒さにじっと耐えながら蓄えたエネルギーが一斉にまわりの景色を変えてくれる季節ですね。
この時期はたくさんの草花が目を楽しませてくれますが、同時に夏以降の準備をするのをお忘れなく!カーデニングシーズンをながく楽しむためにも、春植え球根にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
初夏から秋にかけての庭の景色づくりは春の準備が大切。
今回は春に植える代表的な球根を9種ご紹介。入手しやすい種類ばかりですので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
【目次】
【① 春植え球根の植え付け時期】
【② おすすめ春植え球根】
【②-1 ゼフィランサス (タマスダレ) 】
【②-2 クロスコミア (ヒメヒオウギズイセン) 】
【②-3 クルクマ】
【②-4 グラジオラス】
【②-5 リアトリス】
【②-6 ダリア】
【②-7 カラー】
【②-8 アマリリス】
【②-9 サンダーソニア】
【③ まとめ】
【① 春植え球根の植え付け時期】
初夏から秋にかけて花を咲かせる球根類は、春に植える『春植え球根』と呼ばれています。
熱帯地方が原産の球根なので寒さにはとても弱いです。春先は気温が不安定になりがちですので、寒の戻りの心配がないくらい暖かくなってから植え付けましょう!
一般的にはソメイヨシノが散り始めると気温が落ち着くといわれていますよ。
【② おすすめ春植え球根】
【②-1 ゼフィランサス (タマスダレ) 】
ゼフィランサスは別名『レインリリー』とも呼ばれ、良く晴れた日が続いた後に雨が降ると開花します。
気候と密接した特性があるので、鉢植えで楽しむより庭に地植えをしたほうがより自然に育てられますよ。
日当たりと風通しの良い場所を選んで植えてあげると7月~10月頃にはキレイな上向きの花が咲きほこります。花は数日で枯れてしまうので、群生させて植えるのがベスト。15㎝ほど間隔をあけて植えれば次々と開花が楽しめます。
基本的に植えっぱなしで大丈夫ですが、混み合ってしまう4~5年後には植え替えが必要。ゼフィランサスはヒガンバナ科ですので直接手で触れないように管理してくださいね。
【②-2 クロコスミア (ヒメヒオウギズイセン)】
球根類の中でも育てやすさに加え、オレンジや赤などカラフルな色合いの花が咲くことで人気の『クロスコミア』。
約300種の園芸品種があるのも特徴で、ガーデニングでは定番の春植え球根の一つです。
植え付けは3月下旬~5月上旬が適期で、夏になると情熱的な彩りの花を開花させます。とても丈夫な種類で、特に施肥も必要ないくらい植えっぱなしの状態で大丈夫。ハダニが発生しやすいので、水やりの時は葉水をしてあげましょう。
繁殖力も旺盛で、球根の節から地中を這う茎を伸ばしてその先端に新しい球根が作られます。増えすぎてしまったり、周りのほかの草花に影響してしまう場合がありますので注意してくださいね。
【②-3 クルクマ】
こちらは丈夫なクロスコミアに比べ寒さにめっぽう弱い『クルクマ』。
庭への地植えの場合は少し大変ですが、気温の下がる冬場には球根を掘り起こして室内で管理してあげてくださいね。
植え付けは地域にもよりますが5月中旬~梅雨前くらい。土がふかふかに暖まったなと感じた頃に植え付けます。
初夏から夏にかけてトーチ状の花を咲かせてくれますが、じつは写真の花びらのように見えるものは包葉といって花を包む葉っぱなんです。なかを覗き込むと小さな花が咲いているんですよ!
日光のしっかりあたる場所に植えると花付きが良くなりますので試してくださいね。
【②-4 グラジオラス】
春植え球根の代表的な存在の『グラジオラス』。
人気の秘密はさまざまな花色と多彩な花弁。フリンジ咲きや平弁咲き、反転弁咲き、受け咲きなど優雅なカタチがいっぱいあります。
3月中旬ごろから植え付けが可能で、根の働きをよくするために球根の大きさの3倍ほどの深さに植えます。日当たりが悪いと花が咲かないので、日当たりと風通しの良い場所を選んであげてくださいね。
また、発芽した際には新芽が2~3本ほど出てきますが、栄養が分散しないように元気な芽だけ残して他は摘み取りましょう。
立ち姿の美しい『グラジオラス』は庭へ群生させるように植え付けると圧巻です。風で倒れることがありますので、強風の場所は避けてつぼみが付いたら支柱をしてあげましょう。
【②-5 リアトリス】
空に向かってまっすぐ伸びる姿が壮大な『リアトリス』。
庭や花壇の背景にピッタリの『リアトリス』は、なんと1mほどの高さまで成長するんです。
耐暑性・耐寒性に優れているので植えっぱなしでも大丈夫。初心者の方でも安心して育てられますよ。
背が高く個性的でとても目立つ花姿は槍咲き・玉咲きなど種類も豊富。この『リアトリス』も群生させるように植え付けると写真のような美しい景色を作ることができます。
6月~9月の花の少ない時期に開花するので、庭の色どりを一層華やかに魅せたいときには最適ですよ!
【②-6 ダリア】
花が好きな方は誰もが知っている『ダリア』。
約3万種もあるといわれる『ダリア』は、その数に比例して花色や花形がビックリするくらいたくさんあります。
春植え球根の代表格といわれる『ダリア』の植え付け時期はソメイヨシノが開花する3月下旬から7月上旬くらいまで。ほかの球根類と一緒で、日当たりと風通しの良い場所を選んで植え付けましょう。日当たりが悪いと花付きが良くなく徒長してしまいます。
また、成長後は枝が茂り背も高くなるので植え付け後は支柱もお忘れなく!また、根が横に広がっていくので鉢植えの時は球根は一つだけ。庭への地植えの場合は間隔を広めに開けて植えてください。
見ごたえのある花姿は切り花としてもとても人気。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
【②-7 カラー】
花屋さんなどで切り花としてもよく見かける『カラー』は、湿地性と畑地性の二種類に分かれます。
湿地性は字のごとく湿った土を好み、乾燥してしまうと生育が止まってしまい花が咲かなくなることも。一方の畑地性は湿った状態だと球根が腐ってしまいます。
鉢植えや花壇で楽しむなら球根を作る畑地性がオススメ。花色がとても豊富で、白・ピンク・赤・黄色・オレンジ・紫・黒色の花まであるんです。
他の球根類に比べると『カラー』はとても繊細で、球根が腐りやすいのが難点。成長途中の水分管理もコツをつかむまでは難しく、そのぶん花が咲いたときの喜びはたまりません。
【②-8 アマリリス】
ユリに似た大輪の花が特徴の『アマリリス』は、花の種類もとても豊富。10㎝~20㎝にもなる大輪はもちろん、八重咲や小輪のタイプも流通しています。花色は白・赤・ピンクが主流ですが、写真のようにコントラストのあるタイプもありますよ。
植え付け時期は少し遅くソメイヨシノが散ったあとの葉っぱが出始めるころ。お察しの通り『アマリリス』は寒さに弱いんです。
温度管理が簡単な鉢植えがオススメですが、庭への地植えにするなら気温が下がったころの防寒対策や球根の掘り起こしが必要となります。
一株でも大輪の優雅な花をいくつも咲かせる『アマリリス』は、その存在感から花が咲いた瞬間に庭の主役になってくれます。愛らしい成長を含めて楽しめる種類ですので、ぜひチャレンジしてくださいね!
【②-9 サンダーソニア】
鈴のような黄色い花が釣り下がる様子が可憐な『サンダーソニア』。
あまり聞き覚えがない種類かも知れませんが、じつは1980年代に日本に入ってきた新しい品種。南アフリカが原産なので日本の寒さと高温多湿に弱い傾向があります。管理のしやすさから鉢植えがオススメです。
細い茎を伸ばし成長すると70㎝~1mほどの高さになり、上部にはベルのような花が鈴なりに!
開花時にはどうしても倒れやすくなってしまうので支柱は必ず設置しましょう。
【③ まとめ】
いかかでしたでしょうか?
球根の楽しみはなんと言っても成長過程。
植え付けてから「しばらく音沙汰がないなぁ」と思った頃にピュンと新芽が顔をのぞかせて、見るたびに膨らむつぼみが次々に咲きほこって私たちの目を楽しませてくれます!
どうしても夏場は花が少なくなる季節です。
春のうちから準備をすれば、春・夏・秋とガーデニングシーズンを長く楽しむことができますよ!
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【ブログ作者】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点としており、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。施工例はエクステリアメーカーのカタログ等に多数掲載されている。