【外構・お庭の陽射し対策】日除けの種類と利用方法!
そろそろ夏が近づいてきたかのような気温ですが、年々暑くなってきている気がしませんか?気象庁の予報によると、2020年の夏の天候の見通しは「全国的に暖かい空気に覆われやすく、気温は平均並みか高いでしょう」となっています。
梅雨明けの本格的な夏がやってくる前に、外構やお庭でできる日除け対策をしてみてはいかがでしょうか?日除けと言っても色々な種類があってそれそれメリットなども違ってきます。今回は、暑い夏を乗り切るためのガーデン・エクステリアの陽射し対策をご紹介します。
【もくじ】
【① 日除けの種類】
【② 日除けの効果とメリット】
【③ 植物でも日除けができます】
【④ まとめ】
【① 日除けの種類】
ガーデン・エクステリアで設置できる日除けにはいろいろな種類があります。こちらでは、一般的に手に入れやすくお庭ともコーディネートしやすい3種類の日除けをご紹介しますね。
【①-1 オーニング】
オープンカフェなどで建物から出ているカラフルなテントを見かけたことはありませんか?『オーニング』といって一般の住宅にも取り付けることができます。手動や電動で出したり引っ込めたりが自由にできるので収納が楽ちん。キャンパスのカラーや柄も豊富で、建物やお庭の雰囲気を大きく変えることができるのも人気ですよ。設置の際には建物外壁内に補強が必要になったり、電動タイプは電源とスイッチの設置が必要となるので建物の設計段階で相談してくださいね。
【①-2 シェード】
三角や四角の形をした布製の日除けで、角々を建物やポールに固定して空中に浮かせます。陽射しをカットするのはもちろん、紫外線のカット率も選べるものもありますよ。太陽の高さに合わせて張り方や角度を変えることで、季節や時間に合わせたフレキシブルな使い方ができるのも特徴です。
【①-3 パラソル】
お庭のちょっとした日除けとして使うには『パラソル』が最適。ガーデンファニチャーと組み合わせて使うとお庭の雰囲気をグッと上げることもできますよ!『パラソル』には比較的大型の独立タイプと、小型でガーデンテーブルの穴に差し込んでおもりで固定するタイプがあります。設置場所の広さに合わせて選んでみてくださいね。
【② 日除けの効果とメリット】
日除けを設置するとお庭で過ごしやすくなるのはもちろんですが、室内にも良い効果をもたらすことができます。ここでは、どのような効果とメリットがあるのかをご紹介しますね。
【②-1 冷房費を節約する省エネ効果】
直射日光が差し込む室内で、窓になにも日除けをしていない場合のエアコン稼働率を100%とすると、オーニングを設置した場合にはなんと33%まで下がります!窓の外に日除けをつけることで、冷房費を節約と省エネのダブル効果を得られますよ。また、シェードという日除けの場合は日向と比べると約11℃も床面の温度が下がるという試験結果もあります。床面の温度が下がれば隣接する室内温度も下げることになるので、簡易的なシェードでも省エネにつながります。
【②-2 直射日光や紫外線を遮る】
7月から8月が年間で一番紫外線が多い季節。庭に出るときはもちろんのこと、室内でも日焼けをしたくありませんよね。日除けや窓ガラスには紫外線を90%以上カットしてくれるものもありますので、大切なお肌の日焼けを防いでくださいね。また、屋外の日除け対策には照り返しで室内に入ってくる紫外線も含まれます。角がカーテン・フローリングなどの色あせを防ぐこともできますね。
【②-3 目隠し効果】
お庭や部屋でくつろぐときに、意外と気になるのが隣地の2階からの目線ではないでしょうか?見られていないとわかっていてもなんか気になってしまいますよね。2階の目線をカットするのはフェンスなどでは至難の業。そんなときには窓辺に日除けを設置することで、高い位置からの目線をカットできます。隠したい角度や位置は室内の家具の配置や間取りにもよるので、お近くの専門店に相談してくださいね。
【②-4 雨避け効果】
防水加工がされている素材に限定されますが、日除けは雨避けとしても利用できます。オーニングなどの大型の日除けなら、突然の雨でも洗濯物が濡れずに済むので便利ですよね。
【②-5 お庭をおしゃれに演出】
オーニングやパラソルで楽しいのがカラフルな布地選び!ストライプやボーダーなどの柄を選ぶことができて、商品によってはフリルのカタチまで選択できるものもあります。建物やお庭の雰囲気に合わせて、オリジナルの日除けを作ってみるのも面白いですよ。
【③ 植物でも日除けができます】
夏の暑い時期、木陰を選んで歩いた経験はないでしょうか?樹木によって日光が遮られて涼しく感じるのはもちろんですが、じつはそれ以外にも涼しい秘密があるんですよ!植物の葉裏からは水分が水蒸気として蒸散されていて、水分が蒸発することで気流ができています。人が涼しく感じる要因の一つがこの微風なんです。すごいですよね!
ここでは、夏を過ごしやすくするために植物を使ってできる日除けをご紹介します。
【③-1 緑陰樹とは?】
樹木を上手に植えて強い日差しを遮り、過ごしやすい緑陰を作り出す…。そんな使い方をする植木のことを緑陰樹(りょくいんじゅ)と呼びます。陽射しの気になる窓辺やデッキスペースの近くには株立ちの落葉樹がおススメ。落葉樹は夏には葉っぱが大きく茂り陽射しをカットしてくれて、秋冬には葉を落として適度な光が差し込みます。窓の位置や陽の角度を考慮して、植える植物の樹種や高さを選びましょう。
〖方角ごとのオススメ植物〗
◎東側
強い朝日を少し和らげたいときには、葉っぱが密になりにくく葉の小さい樹木がおススメです。
◎西側
きつい西日を植物で遮れればよいのですが、基本的に西日は植物の育成には向きません。また、住宅の西側に植物を植えることのできるスペースがあることが少ないので、丈夫で大きくなり過ぎない樹木がおススメです。
◎南側
日の当たる時間が長いので、生活のなかで気になる時間帯を考えて遮光します。お庭全体の計画とも照らし合わせて、落葉樹と常緑樹を織り交ぜるのがおススメです。
【③-2 緑のカーテン】
窓辺や軒先につる性の植物をカーテンのように育てて天然の日除けを作ることもできますよ。『緑のカーテン』といって、つる性の植物で日光を和らげて室温の上昇を抑える効果があります。また、『緑のカーテン』を通り抜ける風は植物によって冷やされて、快適な空気を送り込む役目もしてくれます。
目につきやすい窓辺で育てる『緑のカーテン』は、花を観賞する楽しみや実を収穫したり食べたりする喜びも感じることがでます。小さなお子さんの情操教育や食育にも一役買いますよ。
この『緑のカーテン』はゴーヤやヘチマ、アサガオなどがおススメ。ゴーヤは炒め物や和え物でおいしく食べることができますし、ヘチマは黄色い小花を観賞したあとは繊維のスポンジとして再利用してもいいですからね。
【④ まとめ】
いかがでしょうか?
日本に古くからある風物詩に『すだれ』や『よしず』がありますが、それらも昔の人が生み出した風情のある日除け対策。私たちも今のライフスタイルに合わせた日除け対策で、暑い夏を乗り切りましょうね!
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【ブログ作者】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。