【2月のガーデニング。春の準備と庭仕事】
2月といえばまだまだ寒くてガーデニングってイメージはないかもしれません。
これから春に近づくにつれ暖かい陽射しの日が徐々に増えていくと、土の中では植物が春の準備を始めます。
すでに準備を始めている方もいるかと思いますが、この春から『ガーデニングを始めようかな』と思っている方を含めて、ガーデニングの魅力と2月のこの時期の庭での作業などをご紹介いたします。
まず、これからグリーンのある暮らしをしてみたいとお思いの方…
ガーデニングは広い庭がないとできないわけではありません。玄関前に鉢植えを飾ったり、プランターでハーブを育てたりなど、スペースの広さは関係なく楽しめるのが『ガーデニング』。また、なんといってもガーデニングは『五感が癒される』のが最大の魅力!四季の移ろいを生活の近くにおくことで、季節によって草花の香りに包まれたり葉のそよぐ音を楽しんだり…
果樹を植えれば、収穫の時期にはおいしい恩恵も受けれますよ。
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また、適度な陽射しを受けながらの庭作業は流れる汗も心地いいほど。きれいに仕上げたお庭やプランターは家族の目を楽しませるだけではなく、道行く人の目を楽しませ心を豊かにしてくれます。このようにガーデニングは敷居が低いのに楽しめることがいっぱい!
2月のいまから準備すれば、春には十分間に合いますのでぜひチャレンジしてみてくださいね。
では、2月にできる春のガーデニング準備を何点かご紹介します。
【もくじ】
【① 春の花苗探し】
【①-1 花苗選びのコツ1 葉っぱ】
【①-2 花苗選びのコツ2 花】
【①-3 花苗選びのコツ3 球根】
【①-4 花苗選びのコツ4 植性チェック】
【①-5 花苗選びのコツ5 株数の決定】
【①-6 花苗選びのコツ6 植え付け気温】
【② 宿根草の株分け】
【②-1 株分けのコツ1 堀り上げ】
【②-2 株分けのコツ2 根っこ】
【②-3 株分けのコツ3 株分け】
【②-4 株分けのコツ4 植え付け】
【③ 剪定・移植】
【④ 冬越しで室内に入れた植物】
【⑤ まとめ】
【① 春の花苗探し】
2月から3月にかけては、春の草花苗の流通が最盛期になります。4月以降は初夏から夏向きの苗になりますので、春の花苗探しは今がチャンス!
『花苗選びのコツ』
〖ポイント1. 葉っぱ〗
葉っぱは傷みのない「ピンッ」と生き生きしたものを選びましょう。もちろん害虫は論外です。
〖ポイント2. 花〗
花が咲いているものに目がいってしまいますが、植え付けた後に楽しめるように蕾のたくさん付いたものをセレクト。また、開花時期を調べて植え込み後にしっくり自然な雰囲気を演出できるようにしましょう。
〖ポイント3. 球根〗
球根の場合は、まるまる太って硬くしまったものがおすすめ。
〖ポイント4. 植性をチェック〗
いいなぁと思った苗の植性をチェックしましょう。今は小さいけどのちのち大きくなるものや、半日蔭が好きなものなど、皆さんのご自宅の環境を思い出して適しているか判断します。
〖ポイント5. 株数の決定〗
植え付けスペースを考えて購入株数を決めますが、大きくなることを前提で考えないとなりません。植性のチェックの際、成長した時の大きさを把握するのが重要です。
〖ポイント6. 植え付け気温〗
黒いポットで店先に並んでいる花苗の中には、温室で栽培されていたものも。2月や3月でも冷え込みが激しく霜などが心配される場合は、もう少し暖かくなるまで我慢。植え付け後のトラブルをできるだけ減らしましょう。
【② 宿根草の株分け】
植え付け後、毎年花を咲かせて私たちの目を楽しませてくれる宿根草。大きくなった株は、新芽が動き出す前に株分けをして植え広げましょう。
〖ポイント1. 堀り上げ〗
宿根草の根や株を傷めないように、少し広めにスコップなどで掘り起こします。
〖ポイント2. 根っこ〗
掘り上げた後は、株や根っこについた土を落として株分けしやすいように。
〖ポイント3. 株分け〗
株が分かれやすい場所を選んで太めの根っこをハサミで切り分け。そっと引き離しながら2つにします。
〖ポイント4. 植え付け〗
株分けしたものは根っこが乾かないうちに再度植え付け。たっぷり水をあげたら出来上がりです。
【③ 剪定・移植】
落葉樹や一部の常緑樹は冬季に剪定するのがベスト。新芽や根が動き出す前の休眠期に剪定することで、木への負担を減らすことができます。ただし、この時期は枝先に花芽をつけている種類もあります。間違って切ってしまうと春に花が少なくなってしまいますので要注意!
〖冬に花芽をつけている種類(例)〗
・ハナミズキ
枝先に花芽をつけるので、落葉期で枝だけの時期は意外と花芽は見付けやすいです。剪定する時には注意深く探してくださいね。
・ユキヤナギ
ハナミズキと違い枝全体に花芽をつけているので冬場の剪定はできません。花が咲き終わった4月~6月が選定の適期です。
・アジサイ
2年枝といって去年に伸びた枝に花芽をつけます。今年伸びたのは来年の秋に花芽がついて翌々年に咲くんです。
・レンギョウ
3月から4月に黄色の花を咲かせるレンギョウ。花芽があって当然ですね。
・ツツジ
ゴールデンウィーク前後に満開になるツツジ。少し小ぶりなサツキも冬場に花芽がありますよ。
また、以前ご紹介したロウバイやマンサクも同じですね。
【関連記事】
1月に咲く黄色い花 『ロウバイ』と『マンサク』
移植についても同じで、落葉樹の芽と根が動き出す前の休眠期がベスト。木に与える負担が少なくて済みます。花の開花時期が早い落葉樹は、根が十分に伸びきらない場合があるので、葉の散った早めの段階の移植がおすすめです。
ちなみに常緑樹は梅雨前くらいがベスト。気温もよく根の活着が早いので、移植後の水分や栄養の吸い上げ能力が早く復活します。
【④ 冬越しで室内に入れた植物たち】
厳寒期を避けるため一時的に室内へ避難させた植物の調子はどうですか?
エアコンなどの影響で、昼と夜の温度差も激しいうえに乾燥ぎみになることも。また、日照不足から葉の色が落ちたり徒長したり
することもあります。
冬場は植物の活動が緩やかになる季節ですので、水のやりすぎにも注意が必要。土の表面がしっかり乾いてから2~3日後に鉢底から出るほどたっぷり水を与えます。
やはり室内は屋外とは違う環境です。
・乾燥していたら霧吹きで葉水
・日照不足なら天気の良い日に屋外へ
・水のやりすぎでの根腐れに注意
毎日の生活のなか、少し気にして目を配ってみてくださいね。
【⑤ まとめ】
いかかでしたでしょうか?
あと、2月中にしておきたいのは寒肥。ホントはもう少し早いほうがいいんですが…
庭木のにあげる寒肥については、
【関連記事】
寒肥はもうしましたか?
でご紹介しておりますのでよかったら見てください。
寒肥や剪定などはせめて2月までにはしておきたい作業。時期ごとのお手入れは、春先の草花の調子を左右します。
まだまだ寒い2月ですが、春に向けたガーデニングは意外と忙しくなる時期。皆さん寒さに負けず頑張りましょう♬
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【ブログ作者】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。施工例はエクステリアメーカーのカタログ等に多数掲載されている。