【おしゃれで個性的!】オーナメンタルグラスでお庭のランクアップ
夏真っ盛りの8月ですが、下旬にもなってくると秋のガーデニングシーズンへ向けた準備が始まります。
秋のガーデニングといえば「グラス類」。大きさやカラーが存在感たっぷりの花穂をつけたり特徴的な葉が美しい品種が多く出回っているので、うまく取り入れることでお庭やエクステリアがおしゃれにランクアップできます。このようなお庭やエクステリアで装飾的に植えられるグラス類のことを「オーナメンタルグラス」と呼んでいます。今回は「オーナメンタルグラス」の説明や、おすすめの品種などを詳しくご紹介していきますね!
【もくじ】
【① オーナメンタルグラスとは】
【② おすすめのオーナメンタルグラスと選定の注意点】
【②-1 イネ科のオーナメンタルグラス】
【②-2 カヤツリグサ科のオーナメンタルグラス】
【②-3 その他のオーナメンタルグラス】
【③ まとめ】
【① オーナメンタルグラスとは】
オーナメンタル「装飾用の、装飾的な」とグラス「草類」の言葉からなる「オーナメンタルグラス」。
個性的で美しいフォルムやカラーを持ち、庭やエクステリアを演出する上で効果的なアクセントとなるようなグラス類のことを言います。細長い葉が作る直線美や曲線美が優雅な一方で、風にそよぐ姿にはどこか懐かしさも感じることができますよ。
【② おすすめのオーナメンタルグラスと選定の注意点】
オーナメンタルグラスには様々な種類がありますが手に入れやすいものはおおむね2種類。「イネ科」と「カヤツリグサ科」です。今回は、その2種類のグラス類と少しだけ番外編のオーナメンタルグラスもご紹介します。
オーナメンタルグラスを選ぶ際の注意点として、見頃がいつなのかや草丈は必ず事前に確認するようにしましょう。年間を通してグラス類を楽しみたい場合は、常緑性で暑さ・寒さに強い品種。また、花壇に彩を添えたい場合には春や秋口に葉色や穂が美しくなるものを選んでみてください。草丈についても、グラス類の中には人の背丈を超えるような大きい品種のものもあります。育てたいグラス類の草丈をしっかり確認してから植える場所を選ぶようにしてくださいね。
【②-1 イネ科のオーナメンタルグラス】
【A スティパ】
柔らかな髪の毛のような表情を見せることから「ポニーテール」や「エンジェルヘアー」という別名で呼ばれることも多い「スティパ」。明るい黄緑色の細い葉が風にそよぐとお庭や花壇にリズムが生まれます。草丈は50センチほどとグラス類の中では小型のため、狭いスペースでも使いやすい品種です。春先に株元まで切り戻すと、春の新葉が勢いを増して株をリフレッシュできますよ。
【B ペニセツム】
「ペニセツム」は猫じゃらしのような穂をつけるのが特徴的なイネ科の植物です。園芸品種も多く作られており、葉色は緑色から銅葉まで、穂色も品種によって様々なんです。草丈は品種により、30~130センチほどと幅がありますので購入される前に園芸用のラベルをよく確認するようにしてくださいね。花苗屋さんで特によく見かける品種は「ペニセツム・セタケウム・ルブラム」。「パープルファウンテングラス」という名前で流通していることも。葉茎から穂まで美しい紫色で、秋のおしゃれなガーデニング計画には無くてはならない存在です。寒さには弱いので1年草扱いと考えたほうが良いのですが、それでも毎年植えたくなるようなそんな魅力を持っています。
【C パンパスグラス】
グラス類を知っている人なら一度は植えてみたいのが「パンパスグラス」。
でも、草丈は1~3メートルと巨大で尻込みしてしまうのも「パンパスグラス」なんです。夏の終わりから秋にかけてまっすぐに伸びた茎の先に、ホウキのように立派な穂をつけます。日本の庭では、草丈が1メートル前後と小型の「プミラ」という品種をおすすめします。とても雄大でグラスガーデンの醍醐味を味わわせてくれるパンパスグラスですが、葉の縁にはノコギリ状のギザギザが。手を切らないように取り扱いには注意してくださいね。
【D ミューレンベルギア・カピラリス】
「ミューレンベルギア」の仲間は日本にも多く分布しているイネ科の植物ですが、大半は雑草として道端や畦などに生えています。その中で観賞用として特に海外で人気が高いのが、この「ミューレンベルギア・カピラリス」。夏から秋にかけて、まるで赤いスモークのように見える赤紫色の穂をつけるんです。穂に日があたりきらきらと輝く様子は本当に幻想的できれいです。綿毛やタネが飛ばないので、切り花として室内でも楽しむことができますよ。8月頃から苗が出回りますが一般のホームセンターなどでは見かけないかも。インターネットなどを利用するか専門店に問い合わせるようにしてくださいね。
【E フェスツカ・グラウカ】
最近のグラス類人気の火付け役とも言える「フェスツカ・グラウカ」。フェスツカに分類される植物には200から300種類があり、変異や個体差が多く分類がはっきりしていませんが、日本のガーデンショップで手に入れやすいのが、この「フェスツカ・グラウカ」という品種です。他には無いくすんだ青緑色の葉と、シャープで繊細なラインが特徴的。モダンガーデン、アンティーク風、もちろんドライガーデンなど様々なガーデンシーンに合う植物で、これをお庭や花壇に植えるだけでなんだか本格的な雰囲気を演出できるんです!お庭をプロっぽく演出したいなら、ぜひ取り入れてみてくださいね。
【②-2 カヤツリグサ科のオーナメンタルグラス】
【F カレックス・フロステッドカール】
カレックスの中でも葉が細く繊細な印象で、葉先がふわっとパーマをかけたように曲線を描くのが「カレックス・フロステッドカール」です。シルバ―がかった若草色は、最近流行りの「くすみカラー」!背丈は30~50センチほどまで成長します。植えっぱなしでもどんどん成長しますので、大きくなりすぎた場合には思い切って切り戻しをしてあげましょう。やや乾燥気味に育てるのがポイントです。
【G カレックス・ブロンズカール】
別名「ミルクチョコレート」と呼ばれている「カレックス・ブロンズカール」。茶褐色のシックな葉色は、海外でも人気があります。なんだか枯れたように見える葉色、花壇に植えるのに少し躊躇しますよね。でも、大丈夫。一株植えるだけで、いつもの花壇がおしゃれに大変身。もともと植わっている草花がより美しく見えますよ!冬から春にかけては、ビオラやパンジーなどと寄せ植えに、夏にはコリウスやケイトウと合わせてパンチを効かせて、秋には他のオーナメンタルグラスと合わせて風情を演出…など四季を通じて庭のアクセントとして活用できますよ!
【②-3 その他のオーナメンタルグラス】
【H ディアネラ】
「ディアネラ」は「キキョウラン」という名前で出回っていることの方が多いかもしれませんが、暑さと乾燥に強いオーストラリア原産の多年草です。斑入りのものや青葉のものなど何種類かあり、剣状の葉姿が特徴的な植物です。初夏につけるブルーの小花も印象的。ドライガーデンで何株かを密生させて育てると見ごたえがありますよ。アガベやユッカなどの個性派の植物との相性もバッチリですし、スティパなどイネ科のグラス類ともよく合います。比較的耐寒性もあり、関東平野部以南では概ね屋外での冬越しが可能です。
【I タマモクアオウ】
フワフワとやさしい毛並みのペットを思わせる「タマモクアオウ」。初めて名前を聞いた方も多いのではないでしょうか。オーストラリア原産の半耐寒性常緑低木で、細くやわらかい茎をこんもりと茂らせる姿がとても珍しい植物です。日本でも沖縄などでは生垣や庭木として植えられていますよ。日当たりの良い場所と排水の良い肥沃な土壌が好み。植え付けの際には、腐葉土や堆肥を混ぜ込んだ土を用意してあげてくださいね。寒さには多少弱いですので、庭植えは関東地方以南の暖地が向いています。寒い地域では鉢植えで楽しみつつ、冬になったら室内へ取り込むようにしてくださいね。
【③ まとめ】
いかがでしたでしょうか?
特徴的なグラス類をうまく使いこなすことができれば、いつものお庭や花壇がワンランクアップして見える事間違いなし!秋のガーデニング計画を考える際には、ぜひ「オーナメンタルグラス」を取り入れてみてくださいね。
【関連記事 植栽・グリーン】
・【エクステリア・ガーデンに自然風景を!】雑木の庭にピッタリな植物
・【外構や庭を植物でモダンに演出】建築やインテリアと調和させよう!
・【非日常をエクステリア&ガーデンに!】アジアンテイストの植物
・【エクステリアや外構をシックに演出】ドライガーデンなイメージ作り
・【エクステリア・ガーデンの基礎知識】ペットにとって危険な植物
・庭やエクステリアを彩る【シェードガーデンに最適な植物たち】
・エクステリア(外構)やお庭を彩る【カラーリーフ】オススメ16選
・庭で育てる人気の『クッキングハーブ』10選
【関連記事 外構・エクステリア】
・外構・エクステリアをワンランクアップ!【アプローチ編】
・【外構・お庭の陽射し対策】日除けの種類と利用方法!
・【香川県の外構・エクステリア工事】香川ならではのメリットを紹介!
・ガーデン・エクステリアでできる最新の防犯対策
・エクステリアデザインとは?おしゃれな外構のコツとポイント
・【エクステリア・外構プランの考え方】計画前のコツとポイント!
・【エクステリアのメリットとは?】外構がマイホームにもたらす効果!
・【エクステリアとは?】外構工事前に知っておきたい5つのポイント
【関連記事 庭・ガーデン】
・【外構・お庭の陽射し対策】日除けの種類と利用方法!
・【タイルテラスのメリットと活用方法】庭にもう一つのリビングを!
・【庭をつくるメリットと素敵な使い方!】
・【愛犬が快適に過ごせる庭造りのコツ!】
・【庭にアウトドアリビングを!】ウッドデッキのある上質な暮らし方
・【家で過ごそう!】お庭で楽しむお勧めリフレッシュ方法
【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。