【11月のガーデニング】ガーデニングラストスパートの庭仕事
朝方や夕方は随分と冷え込む季節になってきましたよね。気持ちよかった秋はいつの間にか通り過ぎ、本格的な寒さがすぐそこまでやってきています。11月は春に開花する草花を植えるぎりぎりの時期。その他にも気を付けたいことがいくつかありますので、ひとつひとつ順番に確認していきましょう!
【もくじ】
【① 花苗】
【② 野菜】
【③ 11月の庭作業】
【④ 芝生のお手入れ】
【⑤ 庭木のお手入れ】
【⑥ まとめ】
【① 花苗】
秋の花壇を彩ってくれた草花たちもそろそろ見納めですね。花が終わった一年草は抜き取って整理するようにしましょう。11月上旬なら秋まきの種をまくことができます。なるべく早く済ませるようにしてくださいね。
【①-1 1年草】
花屋さんにはパンジーやビオラがずらりと並ぶ季節です。パンジーとビオラは年々品種改良が進み、ますます美しく使いやすくなっているんです。真冬にも花を休ませることなく咲き続けてくれますし、春になれば株も成長し大きくなり花数も増えます。植え付けの適期は埼栄気温が10度以下になった頃。ポット苗に根がびっしりと回ってしまっていたら、根の下半分くらいは土を落として根をほぐしてから植えましょう。
明るい色からシックなパープル、ブラック系まで様々な花色が楽しめるパンジーとビオラ。お気に入りの花色を見つけたらぜひお庭で育ててみてくださいね。
【①-2 宿根草・多年草】
耐寒性の宿根草は冬の間に地上部が枯れても根は生きています。枯れたと思って間違って処分しないようにしてくださいね。枯れた地上部は切り取り、腐葉土などでマルチングをして乾燥と寒さから守ってあげましょう。寒さに弱い宿根草は、株を掘り上げて鉢に植え替えると翌年も楽しむことができます。霜が降りない日当たりの良い場所で冬越しさせてあげてください。
【①-3 球根】
秋植え球根でまだ植えていないものがあれば、なるべく早く植え付けましょう。ダリアやグラジオラスなど春に植えた球根は、地上部が枯れてきたら掘り上げ時期です。球根の種類によって保存方法が違いますので、気を付けるようにしましょう。
【② 野菜】
11月は、9~10月に種まきをしたシュンギクやチンゲンサイなどの葉物野菜の収穫時期。お鍋に入れたり炒め物をしたり、採れたて野菜をたっぷりといただきましょう。サトイモは地上部が枯れてきたら掘り上げるようにしてください。枯れた後もずっと土中に置いておくとせっかくのイモが腐ってしまいますので注意してくださいね。
【③ 11月の庭作業】
【③-1 水やり】
水やりは土の乾き具合をしっかり確認しながら行うようにしましょう。水やりの時間帯は気温がだんだん高くなる朝から日中にかけておこなうようにしてください。
【③-2 落ち葉堆肥づくり】
11月は落ち葉のシーズン。掃き掃除が大変だ…と思われている方も多いことでしょう。今年はその落ち葉を利用して「落ち葉堆肥」を作ってみませんか?利用できる落ち葉は広葉樹がベスト。ハナミズキ、カエデ、モミジ、アジサイなどが利用できますよ。90cm四方程度の木枠の中に落ち葉を20cmほどの厚さに積み、その上に米ぬかなどの発酵促進剤と土で5cm程度の層をつくります。それを交互に枠の高さまで水を掛けながら平らに踏み固め、最後にも水をかけてブルーシートなどで雨除けをして完了です。その後は20日ごとに「切り返し」と呼ばれる作業を。「切り返し」とは、一旦枠から出してしっかりかき混ぜて再度枠に戻す作業です。落ち葉が土と同化して、原形をとどめていなければ堆肥の完成です。うまく発酵が進んでいれば途中でにおいが出ることはほとんどありませんので、もしにおいがしてきたら要注意ですね。
【③-3 冬越し準備】
植物の冬越しに欠かせないのは霜よけです。霜よけの基本は植物の根元を保温材で覆うことで、マルチングと呼ばれることも多いですよね。バークや落ち葉などを敷くとナチュラルでお庭の雰囲気を壊さずに霜よけができます。お庭の落ち葉を集めて植物の根元に厚さ5㎝以上、たっぷりと敷き詰めておきましょう。寒さに弱い植物には株全体にカバーをすることをおすすめします。霜よけ用のカバーが市販されていますし、美観を気にしない場所であれば、通気性を良くするために切り込み等を入れ、底を切り取ったペットボトルをかぶせておいてもOKです。
【④ 芝生のお手入れ】
寒さに弱いコウライシバはこの時期、生育停止期に入ります。枯葉色に変化してくると、グリーン色の雑草が目立って見つけやすくなりますよ。10月に引き続きしっかりと雑草を取るようにしましょう。水やり、肥料、刈込などは必要ありません。
【⑤ 庭木のお手入れ】
【⑤-1 落葉樹の植え付けや移植】
落葉により葉っぱからの蒸散が少なく、地温も下がりすぎないこの時期が落葉樹の植え付けや移植の適期です。ウツギ、カエデ、モクレン、ハナミズキ、ヤマボウシなどの落葉樹を移植したい場合は根の周りを大きく掘り取り、根を切らないように気を付けます。植え付ける際には、埋め戻した土がドロドロになるくらい水をたっぷりと入れる「水ぎめ」という作業を行うようにしましょう。
【⑤-2 剪定】
落葉樹の紅葉が終わり葉が落ちたら剪定を行いましょう。枯れ枝や、内向きに伸びている枝など成長を阻害しそうな枝は根元からカットします。樹木の近くで剪定作業をしていると、全体のバランスを見るのを忘れてしまいがちに。作業の途中でも少し離れた位置から樹形を確認するようにしましょう。花木は種類によってはこの時期に花芽を付けていることもありますので、剪定をする場合には十分に注意してくださいね。
【⑥ まとめ】
いかがでしたでしょうか?
気温が低くなり外にでて庭作業をするには「えいやっ!」と気合が必要になりますよね!そんな時は園芸用のおしゃれな防寒グッズで気分を上げてみてください。裏がフリースになった綺麗な色のエプロンスカートや、キルティング生地のガーデンハットなど探してみると意外と種類がたくさんあるんです。お気に入りの防寒グッズを身に付ければ、冬のお庭作業もきっとはかどりますよ!
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【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。