【外構・お庭の雑草対策】敵を知ってうまく付き合おう!

梅雨が明けたあたりから徐々に勢いを増す雑草たち。本当になんとかしたいですよね!自宅の庭や駐車場、門まわりに雑草がたくさん生えていると、見た目も悪いし…ご近所からはお手入れが行き届いていないと思われるし…良いことなんて何もありません!そんな憎き雑草たちと、うまく付き合いながらガーデンライフを楽しめたら最高ですよね。
今回は、お庭でよく見かける雑草と雑草対策を詳しくご紹介。ぜひ、ご自宅の雑草対策の参考にしてくださいね。
【もくじ】
【① お庭でよく見かける雑草】
【② お庭の雑草対策】
【③ まとめ】
【① お庭でよく見かける雑草】
【①-1 エノコログサ】

エノコログサ/イネ科エノコログサ属
別名「ネコジャラシ」はとても有名な雑草ですね。幼いころには、見つけたら必ず摘んで、そのフワフワを楽しんでいた方も多いのではないでしょうか。日当たりの良い庭でよく出現する雑草です。
特徴である穂がついてから草むしりをしてしまうと、穂から種が落ちて種を庭に広げている状況になってしまいます。穂をつける前に、根を残さないようにしっかりと抜いてしまうようにしましょう。
【①-2 オオアレチノギク】

オオアレチノギク/イズ科イズハハコ属
秋ごろに芽を出し枯れることなく冬越しし、夏に人の背丈より大きく伸びることもある「オオアレチノギク」。大正時代に海外からやってきた外来種で、あっという間に日本に根付いてしまいました。1本あたり10万個以上の種子をまき散らし、驚異的に数を増やしていったのです。
冬に枯れるだろうと放っておくと、後々が大変なことに…。秋の小さいうちに草抜きをするようにしてください。
【①-3 オオバコ】

オオバコ/オオバコ科オオバコ属
畑や庭、道端などいたるところに自生しており、子供たちが茎を使って引っ張り合いっこをして遊ぶこともできる雑草です。オオバコの茎は、何度踏まれてもピシッと復活して立ち上がっていますが、葉っぱは平べったく広がっているため引っこ抜くのがとても面倒。抜けたと思っても、地下深くまで張った根が残っているので、気が付くとまた生えているなんてことも。無理に引き抜かず、液体タイプの除草剤を使うのがコツですよ。
【①-4 スギナ】

スギナ/トクサ科トクサ属
驚異的な繁殖力を持ち、根っこが深く「地球の裏側まで根っこがのびている」なんて言われることもある「スギナ」。「地獄草」という別名もあるほど、嫌われている雑草なんです。そのスギナ、実は春の訪れを告げる「つくし」の地下茎なんです。
庭に生えると本当に厄介なスギナ。その駆除には除草剤を使うのがおすすめです。土の上に出ているスギナに効かせるタイプと、まだ土の中にいるスギナに効かせるタイプを使い分けて、根気強く対処するようにしましょう。
【①-5 ドクダミ】

ドクダミ/ドクダミ科ドクダミ属
ゴールデンウィークが明けたあたりから、日陰に小さく可憐な花を咲かせる「ドクダミ」。一瞬、かわいいなっと思ってしまうのですが、その独特な香りと繁殖力には本当に悩まされます。家の周囲の半日陰で湿気のある場所などに生えており、地下茎を伸ばしてどんどん増殖します。地上に出ている部分だけを取ってもすぐにまた生えてきますので、駆除には除草剤の力を借りましょう。
ただ、ドクダミは別名で「十薬」とも呼ばれているほど薬効のある植物で、昔から日本人に使われてきた和製ハーブ。葉を乾燥させてドクダミ茶を作ったり、花や葉からドクダミチンキを作って化粧水や、虫刺されのかゆみ止めにすることもできるんです!
ただし、ドクダミにはカリウムが多く含まれており、体質に合わない方もいますので、過剰に使用せず、様子を見ながら使用するなどの注意が必要です。
【② お庭の雑草対策】
お庭の雑草対策には、様々な方法があります。それぞれにかかる手間やコストが大きく変わってきますので、お庭の使い方や過ごし方、ライフスタイルに合わせた方法を検討してみてくださいね!
【②-1 草むしり】
まずは雑草対策の王道、草むしりです。これも立派な雑草対策のひとつ。日々、こまめに生えてきた雑草を引っこ抜くことが全体の雑草量を減らすことにつながりますよ。
草むしりに最適なのは、雨上がりや雨が降った次の日。土が湿って柔らかくなっていて根っこまで抜きやすいんです。雑草は根っこまでしっかりと抜くことが最大のポイント。根が残っているとそこからまた生えてきてしまいますよ。雑草の根本部分をしっかりと持って、上に向かってまっすぐに引き抜きましょう。草丈の大きいものは、根元の周りの土をスコップで掘ってからの方が抜きやすくなりますよ。
【②-2 除草剤】
範囲が広すぎて草むしりでは追い付かない、夏場の長時間の作業は熱中症が心配などという場合には除草剤を使うことも考えてみてください。除草剤と一口に言っても、即効性があるもの遅効性のもの、地表面だけを枯らすもの葉から入って根まで枯らすものなど種類は様々ですので、説明書をしっかりよんで用途に合わせたセレクトをすることが重要です。
除草剤を使う際には、当日と以降数日間がお天気の日を選びましょう。散布後に雨が降ってしまうと除草剤の効果が薄まってしまいます。また、除草剤を使用する際には服装にも気をつけてくださいね。薬剤が肌に直接付かないよう、長そで長ズボン、手袋の着用も忘れずに!
【②-3グランドカバープランツ】
土の面があると雑草が生えてきてしまうもの。それならグランドカバープランツで地面を覆ってしまうのも良いかもしれません。グランドカバープランツは丈夫な性質のものが多く、雑草対策にも有効です。
特におすすめは「クラピア」です。クラピアは日本古来の在来品種イワダレソウを改良し新たに品種登録された植物で、芝生と比べて10倍以上早く成長するんです!芝生はシーズンになると月に1~2回の芝刈りが必要となりますが、クラピアは横に広がるように伸びる為、年に1~2回の刈込でOK。刈り込むことで、より密に繁茂し雑草の侵入を防ぐ効果が高くなるそう。5月頃からは白くかわいらしいお花もつけますよ。
【②-4 防草シート】
建物と敷地の間の通路などによく利用されるのが防草シート。防草シートで土の面を覆ってしまうことで、土中の雑草の発芽を抑えます。また、風で雑草の種が飛んできたとしても、シートに阻まれて根をはることができないんです。シート自体は黒や緑一色の味気ないものになっていますので、上から砕石やカラー砂利を敷くのがおすすめですよ。
防草シートは通信販売やホームセンターなどで手に入りやすく、安価なものも多いですが、中には透水性や耐久性が不十分であったり、雑草がシートを突き破って生えてしまうようなものもありますので、購入の際にはいくつかの商品を見比べてよく吟味してくださいね。
【②-5 人工芝】
最近、冬でも青々とした芝生を見かけることが多くなったと思いませんか?それって実は人工芝であることが多いんです。ここ数年での人工芝の改良には私たちプロでも目を見張るものがあります。多くの人工芝は、必ず防草シートと一緒に施工するのが基本。ですので、雑草対策をしたいけれど、砂利やコンクリートで固めるのはちょっと…と思われている方には最適です。ワンちゃん用のお庭や、小さなお子さんが遊ぶ為のお庭、また大人がくつろぐ為のお庭など様々なシーンに活用できますよ!
実は人工芝って、取り扱っているお店によって見た目は似ていても種類が違うことがあるんです。それぞれの商品に特徴がありますので、自宅に取り入れる際には商品特徴をきちんと確認するようにしましょう。
【②-6 リフォームでローメンテナンス】
せっかくのガーデンスペースを、雑草対策だけを目的にひとつの素材だけで覆ってしまうのはとてももったいないですよね。そんな時は、雑草対策ができた後にお庭をどんな風に使いたいのかをイメージしてみましょう。「季節の花を植える花壇が欲しい」、「リビング前にはウッドデッキを作って団らんしたい」、「子供さんが安全に遊べるスペースがほしい」といったような要望や、使い道、庭での過ごし方が色々と思い浮かぶと思います。それぞれの要望に適した素材を使ってデザインすれば、雑草対策を兼ねた素敵なお庭に大変身!雑草対策を考える場合にはぜひ、ガーデンリフォームも視野に入れて検討してみてください。
【③ まとめ】

いかがでしたでしょうか?
「雑草のようにつよく、たくましく…」や「雑草魂」などの言い回しからも分かるように、雑草って本当にたくましいものです。雑草対策をしっかりおこなっていても、しぶとく生えてくるのが雑草なんですよね。正面から立ち向かってばかりだと疲れてしまいますので、無理をせずに、ご家族のライフスタイルにあった雑草との付き合い方を見つけてみてくださいね。
【関連記事 植栽・グリーン】
・【庭で楽しむ秋植え球根】そろそろ春の準備を始めましょう!
・【虫よけ効果のある植物】植物の力を借りて快適に過ごそう!
・【おしゃれで個性的!】オーナメンタルグラスでお庭のランクアップ
・【エクステリア・ガーデンに自然風景を!】雑木の庭にピッタリな植物
・【外構や庭を植物でモダンに演出】建築やインテリアと調和させよう!
・【非日常をエクステリア&ガーデンに!】アジアンテイストの植物
・【エクステリアや外構をシックに演出】ドライガーデンなイメージ作り
・【エクステリア・ガーデンの基礎知識】ペットにとって危険な植物
・庭やエクステリアを彩る【シェードガーデンに最適な植物たち】
・エクステリア(外構)やお庭を彩る【カラーリーフ】オススメ16選
・庭で育てる人気の『クッキングハーブ』10選
【関連記事 外構・エクステリア】
・外構・エクステリアをワンランクアップ!【アプローチ編】
・【外構・お庭の陽射し対策】日除けの種類と利用方法!
・【香川県の外構・エクステリア工事】香川ならではのメリットを紹介!
・ガーデン・エクステリアでできる最新の防犯対策
・エクステリアデザインとは?おしゃれな外構のコツとポイント
・【エクステリア・外構プランの考え方】計画前のコツとポイント!
・【エクステリアのメリットとは?】外構がマイホームにもたらす効果!
・【エクステリアとは?】外構工事前に知っておきたい5つのポイント
【関連記事 庭・ガーデン】
・【外構・お庭の陽射し対策】日除けの種類と利用方法!
・【タイルテラスのメリットと活用方法】庭にもう一つのリビングを!
・【庭をつくるメリットと素敵な使い方!】
・【愛犬が快適に過ごせる庭造りのコツ!】
・【庭にアウトドアリビングを!】ウッドデッキのある上質な暮らし方
・【家で過ごそう!】お庭で楽しむお勧めリフレッシュ方法
【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。