そろそろ準備をしませんか?【庭で楽しむ秋植え球根】
春の庭で大活躍の秋植え球根。植え付けは涼しくなってからだからと、油断していませんか?毎日暑い日が続いていますが、人気の品種などはインターネット上などで予約販売が始まっているんです。
今回は、ガーデニング初心者の方にもチャレンジしやすい秋植え球根をご紹介。美しくて楽しい春の庭を思い浮かべながら、お気に入りのお花を選んでみてくださいね。
【もくじ】
【① 秋植え球根の植え付け時期】
【② 球根の選び方と植え付けまでの保管方法】
【③ おすすめの秋植え球根】
【④ まとめ】
【① 秋植え球根の植え付け時期】
一般的に秋植え球根の植え付け時期は、9月下旬ごろから11月上旬ごろや気温が15度以下になったらと言われていますが、それぞれの植物によって違いがあります。球根を購入した際の園芸ラベルをよく確認して、植え付け時期までは適切な場所で保管しておくようにしましょう。
【② 球根の選び方と植え付けまでの保管方法】
球根は十分な大きさと重みがあるものを選びましょう。同じ品種であれば、大きいほど良い球根である可能性が高いです。触ったときに柔らかかったり、カビが生えているような球根は良い球根とは言えません。店頭では当然のことながら良い球根から売れていきますので、狙っている球根は早めに購入するようにしましょう。
張り切って早めに購入した球根を早く咲かせたいからと、適切な時期を待たずに植え付けるのはNG。その球根に合った植え付け時期まで、涼しくて風通しのよい場所で保管しましょう。直射日光の当たる場所や、ジメジメとした湿度の高い場所での保管は厳禁ですよ。
【③ おすすめの秋植え球根】
夏の暑い時期は休眠し、秋から冬にかけては土の中で根を伸ばしてゆるやかに成長、春から初夏にかけて急激に成長して開花するのが、「秋植え球根」の成長サイクルです。もともと球根にたっぷりの栄養が蓄えられているので、元肥を入れた土に植え付ければ、その後の肥料はほとんど必要ありません。
秋植え球根をうまく咲かせるためには、冬に水を切らさない事と戸外で十分な寒さにあてる事が大切。間違って暖かい室内で管理したり、何も変化が無いからと水やりを怠ると芽が出てこないなんてことにもなりかねません。
【③-1 ラナンキュラス】
まるでバラのように幾重にも重なった花弁びらがとても魅力的な「ラナンキュラス」。花束やフラワーアレンジメントによく使われているのでご存じの方も多いと思います。ポット苗で出回っていることも多いのですが、実は球根植物なんです。一般的な球根とは少し形が違いますので、初めて見た人はビックリするかも!?
植え付けは10月ごろが適期です。ラナンキュラスの球根は完全に乾ききった状態で売られています。乾ききった球根をそのまま植え付けると急激に水を吸い込み腐ってしまうおそれがあるので、植え付け前の吸水処理が必要なんです。軽く湿らせたバーミキュライトや固く絞ったミズ苔と球根をビニール袋にいれ、冷蔵庫や日陰の涼しい場所でゆくり吸水させてあげてください。水を十分に吸った球根はふくらんでピチピチになりますので、それから土に植え付けるようにしてくださいね。
【③-2 アネモネ】
「アネモネ」の開花期は2~5月と比較的長く、花の少ない寒い時期から春までお庭を華やかに飾ってくれます。花色も赤、青、白、黄色と豊富で、作りたいお庭のイメージに合わせた品種を選らぶことが可能ですよ。
植え付け時期は10~11月頃。アネモネの球根も、ラナンキュラスと同じように吸水処理が必要となります。休眠中の乾ききった球根に「ゆっくり」と吸水させてあげましょう。球根の尖ったほうを下にして、軽く湿らせたバーミキュライトに少し沈めるようにおいて、冷暗所へ。球根が十分に水を吸ってぷっくりとふくらんだら植え付けるようにしましょう。植え付けの際は、尖っているほうが下ですよ。
【③-3 クロッカス】
背丈が低いながらも存在感のある花をつける「クロッカス」。植えっぱなしでも毎年花を咲かせてくれる丈夫な植物で、初心者ガーデナーにもおすすめです。同じ秋植え球根のアネモネやムスカリなどとの相性も抜群!お庭の一角に秋植え球根スペースを作っても楽しいかもしれませんね。芝生や芝桜などのグランドカバーの一部をはがして、その下に球根を植え付けてみるのもおすすめです。早春のまだ茶色い芝生の中に、ポツポツとクロッカスが顔を出すのもナチュラルで素敵ですよね。
植え付けの適期は、10~11月ごろ。球根は土の表面から5センチほどのところに深植えしましょう。クロッカスの球根は古い球根の上部に新しい球根ができるので、浅く植えてしまうと、新しい球根が地面の上に出てきてしまうんです。
【③-4 スイセン】
「スイセン」は、まだ少し寒さの残る3月頃からラッパのような愛らしい花を付ける球根植物です。1万種を超える品種があると言われており、花色や花姿が豊富で早春のお庭を彩る植物として欠かせない存在です。
植え付けには10月~11月頃が適しています。一度植え付ければ、3~4年は植えっぱなしでOK。それ以上放っておくと、葉が込みすぎて日光不足となり、花が咲きにくくなりますので、そうなったら球根を掘り上げて植え替えをするようにしてくださいね。
【③-5 チューリップ】
誰もが知っている春の球根植物が「チューリップ」ですよね。「あーかー、しーろー、きーいーろー」と元気よく歌ったものですが、現在では数千品種あり色数もさることながら、咲き方もユリ咲き・フリンジ咲き・八重咲きなど様々なんです!チューリップを植えるときに気を付けたいのは、開花時期と花丈。チューリップは春に咲くといっても、早生、中生、晩生と大きく3つの時期に分かれています。花丈などの情報と合わせて、購入した際の園芸ラベルに掲載されていますので、しっかりチェックしてから植え付けるようにしましょう。
植え付け時期は10~11月、遅くとも年内には植えるようにしましょう。植え付けるときに、球根の向きをチェック。チューリップの球根は真上からみると、平べったい面と、丸くふくらんでいる面があります。その向きを一定にして植えることで、葉の出る向きをそろえることができバランスの良い花壇や鉢植えを作ることができますよ!
【③-6 ハナニラ】
「ハナニラ」は早春に白やピンク、淡いブルーの星形の花を無数に咲かせる植物で、とても丈夫で手間いらずなんです。その名前のとおり、葉っぱや球根に傷を付けるとネギやニラのような香りがするんです。
球根は花後に掘り上げる必要はなく、植えっぱなしで大丈夫。土の中で球根が分球して毎年どんどん花が増えていきますよ!植え付け時期は、9月下旬~10月下旬ごろ。ヒガンバナの咲く頃が目安です。
【③-7 ムスカリ】
「ムスカリ」の鮮やかな青紫色を見かけると、春が来たなぁと思いませんか?低い背丈ながらも密集して咲かせる花は、春の花壇の引き立て役!ぶどうのような青紫色がトレードマークではありますが、実は、白や水色・珍しい薄ピンクの花を咲かせる種類もあるんです!そんな貴重な品種を探して予約するのも、今の時期ならではの楽しみ方ですよね。
植え付け時期は10月~12月中旬まで可能。早く植えると葉が長く伸びすぎてダラリとしてしまいますので、何度か挑戦して適期を見つけてみてください。ムスカリは群生させると見ごたえがありますが、ぱらぱらと自然に生えてきたかのように見せる植え方もおすすめです。球根をいくつか手に持って、ぽんと空中へ放ってそのまま地面へ落としましょう。球根を落ちた位置へ植えていくと、作為無く自然に配置することができますよ。
【④ まとめ】
いかがでしたでしょうか。
忘れたころにひょっこり現れる小さな芽を見つけたときって、とっても嬉しいですよね!そんな嬉しさ・楽しさがいっぱいの春へ向けて、ちょっと早めの準備をぜひ進めてみてくださいね。
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【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。