お庭やエクステリアで見つけてみよう!【遊べる!使える!雑草たち】Part2
以前ご紹介した「お庭やエクステリアで見つけてみよう【遊べる!使える!雑草たち】」の記事が好評でしたので、今回はPart2をお届けします!
庭や空き地に生える憎たらしいだけの雑草にも、なんだかかわいらしく思える一面があったり、私たちの生活に有益なこともあったりするのです。週末、暑さ対策をしっかりして、ちょっとそこの公園まで雑草を探しに出かけてみませんか?
【もくじ】
【① 遊べる!使える!雑草たちPart2】
【② まとめ】
【① 遊べる!使える!雑草たちPart2】
【①-1 ハコベ】
春の七草のひとつである「ハコベ」。春に小さな白い花を咲かせるこの雑草は、日本中の色々なところに生息しています。花が小さく背丈も低いハコベは大人よりも子供の方が見つけやすいかも。可愛いお花は持ち帰って花瓶に飾っても楽しめますよ。それに、葉や茎は柔らかくておいしいので、きれいに洗って茹でれば、お粥はもちろんのこと、おひたし、和え物、お味噌汁の具材などに使えます。
また、ハコベには炎症を抑える効果があり、歯痛や歯周病の予防効果があることから昔の日本では歯磨き粉に使われていたそう。現代でも乾燥させたハコベと粗塩を混ぜた「ハコベ塩」を作って歯磨き粉や歯茎のマッサージに使用されている方も多いようです。作り方は色々あるそうなので、気になる方は調べて、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
【①-2 ヨモギ】
ヨモギほど私たちに身近で、しかもつかえる雑草は珍しいのではないでしょうか。「究極の和製ハーブ」なんて呼ばれることもあるので、雑草と呼ぶと怒られるかもしれませんね。お団子や草餅でお馴染みの植物で、お母さんやおばあちゃんが摘んできたヨモギをすり鉢とすりこぎでゴーリゴーリとヨモギをすりつぶしている背中を見ていた方も多いのではないでしょうか。
ヨモギを摘む場合は今年になって出てきた新芽の部分で、指先で軽くつまんで切れるくらいの柔らかいものにしましょう。また、葉が赤くなっている部分は避けてみずみずしい黄緑色の部分を選ぶようにしてくださいね。ヨモギ餅をつくる場合、ヨモギを茹でるとずいぶん嵩が減りますので、多めに摘んだ方が良いかもしれません。
ヨモギにはベータカロテンが多く含まれており、緑黄色野菜に分類されることもあるそう。カルシウムや鉄分が豊富なので昔から貧血などにも良いとされてきました。また、その香りにもリラックス効果のある成分が含まれるなど、とっても万能な植物です。ただ、様々な効能をもつヨモギですが、キク科の植物に対してアレルギーをもつ方は注意をする必要があります。またアレルギーの無い方でも、摂取や使用は適量にとどめるようにしてくださいね。
【①-3 スズメノカタビラ】
漢字で書くと「雀の帷子」。意味はスズメの着る着物で、小さな穂が集まる様子が昔の人にはそのように見えたのかもしれませんね。日当たりがよく酸性の土壌を好むこの雑草は、同じ土壌を好む芝生の天敵。刈り込みにも耐えるので、一度芝生の中に繁殖してしまうと駆除するのは大変。
イネのミニチュア版のように見える草姿は、花をつける他の雑草と合わせてフラワーアレンジに使ってみましょう。風にそよそよとそよぐ姿はナチュラルフラワーアレンジの背景にピッタリですよ!
【①-4 イヌタデ】
梅雨~秋ごろまで、ピンク色の米粒のような花穂を連ねる「イヌタデ」。意外な別名は「赤まんま」。ピンクの粒々の部分はポロポロと簡単に取れるので、それをお赤飯に見立てて遊べることからその名がついたそう。
イヌタデは雑草扱いではありますが、小さいながらも独特でかわいらしい花穂やその草姿はどこか山野草の趣もあります。秋には、その茎と葉っぱが美しく赤紫色に紅葉します。イヌタデをたくさん摘んだら、おままごとで遊ぶのも良いですしまとめて水に挿しておくのも見ごたえがあっておすすめです。水揚げもよく丈夫ですので、思いのほか日持ちしますよ。
【①-5 ナガミヒナゲシ】
春になるとコンクリートのひび割れの隙間に、ひょろりときれいなオレンジ色の花が咲いているのを見かけたことはありませんか?誰かが植えたのかな?と思うようなお花らしいお花。実はそれ「ナガミヒナゲシ」という植物で、特定外来生物には指定されてはいないものの、環境に悪影響を及ぼすのではないかと言われるほど、繁殖力が強い植物なんです。一株で最大15万粒もの種が生産され、根から出る物質が周辺の植物の生育を阻害するそう。なんだか恐ろしい植物ですよね。これ以上はびこらせない為に、種を付けないきれいな花のうちに見つけたらどんどん摘んじゃいましょう。
ナガミヒナゲシの花は可愛らしいので、たくさん摘んで花瓶に飾ってもきれいでるし、花びらが薄い紙のように乾燥しているので押し花にもピッタリ。また、花後の若い実のてっぺんは平らになっていて「*」マークのような形になっています。インクを付けて紙にスタンプすれば、かわいらしい模様が付きますよ。
遊んだ後始末ですが、とにかく種は絶対にお庭などにこぼさないこと。未成熟の種でも発芽するほど繁殖力が強いので花や種で遊んだ後は、ビニール袋に入れて口をしばってからゴミに出すようにしましょう。
【①-6 ドクダミ】
半日陰のジメっとした場所で、強い匂いを放つ「ドクダミ」。放任すると、地下茎でどんどん増えてしまうので何かと嫌われがちの雑草ですよね。でも実は、別名で「十薬」とも呼ばれているほど薬効のある植物なんです。私の知っている方は、色々と使い道があるからと、ご近所さん同士でドクダミを分け合っているほど!
最近話題のドクダミチンキ。(チンキとは、ハーブをウォッカやホワイトリカーなどのアルコール液に漬け、ハーブの有効成分を抽出したもの)入浴剤や、虫よけ、虫刺されの薬にもなると、SNSでもドクダミチンキ作りの報告が意外にたくさん上がっていますよ。
摘んできたドクダミは、ゴミや付着物が無いように水でしっかりと洗います。花と葉に分けて、それぞれを煮沸消毒した瓶に入れて、全体が浸るまでウォッカなどの35度以上のアルコールを注ぎましょう。週に2~3回ほど蓋を開けずに瓶を振って混ぜて、1~3か月ほど漬け込めば完成です。最後に花と葉は取り出しましょう。ただし、ドクダミにはカリウムが多く含まれており、体質に合わない方もいますので、過剰に使用せず、様子を見ながら使用するなどの注意が必要です。
【② まとめ】
いかがでしたでしょうか。
幼少期に覚えた草花遊びって、大人になっても意外と覚えているものですよね。また、大人になったからこそ分かる生活の知恵もあります。日常に自然を感じることがどんどん減ってきている今だからこそ、身近な自然である「雑草」の知識や遊びを家族で共有することがコミュニケーションにつながるのかもしれませんね。
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【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。