【アルテデザインガーデンの植物図鑑】ウエストリンギア
エクスエリア・ガーデンやランドスケープデザインに欠かせないものと言えば、植物ですよね。世界中には20万から30万種(学者により種の分類方法が変わりますのでおおよその数とお考え下さいね)の植物があると言われています。そこから日本の気候に合うものや地域の環境に合うもの、植えたい場所の特性にマッチした植物を選び出すとずいぶん数が減る訳ですが、それでもまだまだたくさんの種類があり、自分のお庭に合うものを探すのはなかなか大変ですよね。そんな困りごとの手助けになればと、このブログでは外構やお庭に植えるのにおすすめの植物を【アルテデザインガーデンの植物図鑑】として掲載していきます。
今回ご紹介するのは「ウエストリンギア」。
常緑で育てやすくておしゃれな低木なんて、聞いただけで欲しくなってしまいますよね!砂利やコンクリートでシンプルに作ったエクステリアやドライな雰囲気のガーデンにピッタリの植物で、最近ではハイセンスな植栽アイテムとして人気が高くなってきているんです。このブログでは「ウエストリンギア」の特徴や育て方を詳しくご紹介しまので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【もくじ】
【① ウエストリンギアの基本情報】
【② ウエストリンギアの特徴】
【③ ウエストリンギアには他にどんな品種があるの?】
【④ ウエストリンギアの育て方】
【⑤ まとめ】
【① ウエストリンギアの基本情報】
〇科属名 シソ科ウエストリンギア属
〇園芸分類 常緑低木
〇花期 四季咲き
〇耐寒性 マイナス5度前後
〇耐暑性 強い
【② ウエストリンギアの特徴】
ウエストリンギアは近年人気が高まっているオージープランツ(オーストラリア原産の植物)で、別名「オーストラリアン・ローズマリー」とも呼ばれています。葉っぱや花が木立性のローズマリーに似ている為に付けられた別名ですが、残念ながらウエストリンギアにはローズマリーのような香りはありません。茎がしなやかで形もまとまりやすいので、ローズマリーよりも扱いやすいのが特徴です。オーストラリアの海岸部に原生している為、塩分濃度の高い土壌や潮風にも強くとても頼りになる植物なんです。また寒さにも強い性質を持っているので、オーストラリアや日本だけでなく世界各国で栽培されています。庭木や列植して生垣として活用されているところも多いそう。
ウエストリンギアは日当たりがなどの栽培環境が良ければ、4~10月という長い開花時期を誇り1年中花を楽しむことができます。花期が長いとお庭が華やかに演出できるので、エクステリアやガーデンを計画する際にとっても重宝するんです!それに、花よりも美しいのが何と言っても葉っぱです。ローズマリーに似た細く尖った葉が柔らかく群生する様は上品で軽やかな印象。特に斑入りの品種はコンクリートや砂利のグレー色との相性が抜群なんです。
他の植物と組み合わせてカラーリーフとして楽しむことができるのはもちろんですが、ウエストリンギアだけを群生させるのも見ごたえがあってシンプルでおススメ!白やグレーのミニマルデザインの植木鉢とも合わせやすいので、玄関まわりやタイルテラスの上なんかをおしゃれに演出したい場合は、ぜひウエストリンギアを選らんでみてくださいね!
【③ ウエストリンギアには他にどんな品種があるの?】
くすんだ緑色の葉を持つ本来のウエストリンギアの他にも様々な品種があります。斑入りの品種がほとんどですが、白っぽくて優しい雰囲気に育つものや黄色っぽくて元気な印象のものなど色々な品種があります。お気に入りのひとつをぜひ探してみてくださいね。
【③-1 ウエストリンギア・スモーキー】
白い斑入りのシルバーリーフで、花色はホワイトです。ただしこの「スモーキー」、ウエストリンギアの中でもなかなか開花しないそう。花が咲くまで長い目で見てあげてくださいね。他のウエストリンギアよりもコンパクトにまとまりやすく、背丈も60センチ前後で抑えられるそう。
【③-2 ウエストリンギア・バリエガータ】
白い斑入り葉に薄紫の花をつける「バリエガータ」。花壇に1本あるだけで周囲の雰囲気が明るくなりますよ!こちらは通常のウエストリンギア同様に放任すると1メートルほどの高さまで生育しますので、あまり大きくしたくない場合には適宜剪定を行うようにしましょう。
【③-3 ウエストリンギア・シーミスト】
葉っぱの縁に黄色い斑が入るのが、この「シーミスト」。薄紫色の花とのコントラストが美しく、元気で明るい印象の品種です。銅葉のヒューケラや赤葉のドドネアなどと組み合わせて植えると相性抜群です!
【④ ウエストリンギアの育て方】
【④-1 植え付け・植え替え】
温暖なオーストラリアが原産のウエストリンギアは、日当たりがよく風通しの良い場所が大好きです。また、加湿を嫌いますので水はけの良い土に植え付けるようにしてください。放任すると背の高さが1メートル前後まで大きくなりますので、大きめに育てたい方は最初に植え付け場所をしっかり検討するようにしてくださいね。
春ごろに苗が出回りますので、暖かい日を選んで植え付けるようにしましょう。
【④-2 水やり】
ウエストリンギアは加湿を嫌いますが乾燥にはとても強い植物です。地植えの場合は、根付いてからは特に水やりは必要ありません。ただし夏場に雨の降らない日が続き土が乾きすぎると葉が黄色くなりやすいですので、その場合は適宜水を与えるようにしてくださいね。鉢植えの場合は、土がしっかり乾いてから葉に水がかからないように気を付けながら水やりを行ってください。
【④-3 剪定】
自然樹形でもフワフワと動きが出て美しいので必ず剪定が必要という訳ではありませんが、放任すると1メートル以上に生育することもありますので、枝が混み合ってきたなと感じたらこまめに剪定するようにしましょう。花が四季咲きですので剪定時期も特に選びませんが、できれば梅雨前に、蒸れ対策の為の剪定をして風通しを確保することをおススメします。
【④-4 肥料】
肥料はあまり多くは必要としません。花付きが悪い場合などには様子を見ながら緩効性の肥料を与えるようにしましょう。
【④-5 病気・害虫】
目立つ病害虫の発生はありません。
【④-6 夏越し・冬越し】
暑さには強いですが、日本特有の高温多湿は苦手。水やりに注意し加湿になりすぎないようにしたり、梅雨前に剪定をして風通しを確保するなどの対策をしましょう。耐寒性はマイナス5度前後ですので平野部での地植えは越冬が可能です。ただし、山間部や寒冷地では戸外での越冬が難しい場合もありますので注意しましょう。
【⑤ まとめ】
いかがでしたでしょうか。
おしゃれな雰囲気の植物が揃うオージープランツ。我が家の花壇に取り入れたいんだけど、ちょっと育てるのが難しかったり、冬場は室内に入れてあげたほうが良かったりと手間がかかることもしばしば…。そんなオージープランツの中でも育てやすくて扱いやすいのがこのウエストリンギア!冬でも葉っぱが残る常緑性というところが本当にありがたいですよね。地植えでも鉢植えでも楽しむことができますので、自宅のガーデンスペースに合った育て方で楽しんでみてくださいね!
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【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画の他、過去には外構・エクステリア業界紙『月間 エクステリアワーク』表紙イラストの作画を担当。