【庭に新しい魅力を!】おしゃれで個性的な南アフリカ原産の植物
先日植木の仕入れに行った際に、パッと目を惹くユニークな植物たちがたくさん置いてありました。写真を撮ったり植物名をメモしたりして帰って調べてみると…全てが南アフリカ原産の植物!その姿は、個性的でとっても魅力的!
今回は、最近流行りの南アフリカ原産の植物をご紹介。地植えできるものや鉢植えでの管理をおススメしたいものなど様々ですが、ひとつプラスするだけでお庭やエクステリアがワンランクアップ!気になるものがあれば、ぜひお庭に取り入れてみてくださいね。
【もくじ】
【① 南アフリカは植物の宝庫】
【② この春育ててみたい南アフリカ原産の植物】
【③ 育て方のまとめ】
【④ まとめ】
【① 南アフリカは植物の宝庫】
南アフリカが「植物の宝庫」や「花の王国」と呼ばれていることはご存じでしょうか?普段は荒涼とした半砂漠地帯に、毎年8月の中旬からのごくわずかな期間だけ大地を埋め尽くさんばかりに野生の花が咲き誇る「ナマクワランド」が有名ですよね。
そんな南アフリカには様々な植物の原種が生息しているんです。例えば、デイジーやガーベラ、アガパンサスなど日本で馴染み深い植物も実は南アフリカが原産なんです。今お庭に植わっている植物たちの中にも、遠く南アフリカからやってきたものもあるかも…。
【② この春育ててみたい南アフリカ原産の植物】
【②-1 リューカデンドロン】 ヤマモガシ科リュウカデンドロン属
写真の花のように見えている部分、じつは花ではないんです。この「リューカデンドロン」の花は真ん中の丸い部分だけ。周りの花びらのように見えるところは「苞葉(ほうよう)」といって葉っぱの一部が変色したものなんです。植物って本当に不思議で魅力的ですよね。
この写真は「サマーサン」という品種で黄色い花が特徴的。その他にも赤い花や、茎が赤く色づくもの、シルバーリーフのタイプなど様々な品種を楽しむことができます。南アフリカ原産の植物ですので夏の暑さには強いのですが、多湿は苦手。日当たりが良く風通しの良い場所で管理するようにしましょう。
寒さには比較的強いのですが、一気に冷え込む時などは寒冷紗を巻いてやるなどの対処が必要です。水やりは土がしっかり乾いてから。過湿にすると根腐れを起こしてしまうことがありますので注意しましょう。
【②-2 フィリカ・プベッセンス・ワフトフェザー】 クロウメモドキ科フィリカ属
葉や花のモフモフ具合に病みつきになりそうな「フィリカ・プベッセンス・ワフトフェザー」。
切り花やドライフラワーとしても人気のこの植物は、比較的に寒さに強いそう。西日本の寒冷地以外なら地植えでもチャレンジできますよ。環境に適応すれば1~1.5mほどにま成長するようですが、あまり大きくなりすぎると可愛らしさが無くなってしまいますので、株を充実させる為にも花後剪定を適宜行うようにしましょう。水はけの良い場所を好みますが、水切れには要注意。特に夏場はたくさんの水を欲しがりますので、注意深く観察するようにしましょう。
とても珍しい品種ですが、もし花苗屋さんで見かけたら、優しく触れてみてください。きっと虜になってしまうこと間違いなしですよ!
【②-3 リューコスペルマム】 ヤマモガシ科レウコスペルマム属
一度みたら忘れられないような独特の花は、別名ピンクッションとも呼ばれています。針山に針がたくさん刺さっているように見えませんか?切り花では多く流通していますが、鉢植えのものはまだ珍しいかもしれません。3月~5月にインパクトのある花を咲かせてくれるこの「リューコスペルマム」は品種が豊富。花色は赤、オレンジ、黄色など見ているだけで元気になれそうなはっきりとした色合いのものが多く、花の形も品種によって若干変わってきます。好みの色合いのものがあれば、ぜひ育ててみてくださいね。
高温多湿が苦手で寒さは0度前後で地面が凍らなければ耐えられます。地植えで成功されている例もありますが、初心者の方は鉢植えでの管理をおススメします。開花期に水をよく吸い上げるのが特徴。水を切らさないように注意しましょう。花が咲き終わったら全体の3分の1程度の高さにまでカットしてあげると、翌年に向けて株がしっかりと充実しますよ。
【②-4 ジョーイセルリア・カルメン】 ヤマモガシ科セルリア属
南アフリカ原産ですが、オーストラリアでコンパクトに品種改良をされたのが、この「ジョーイセルリア・カルメン」。確かに、このなんとも言えないくすんだ赤色が情熱的!?花付きが良く冬の12月頃から翌年の4月頃まで咲いてくれます。日差しが強く、昼夜に大きな寒暖差のある南半球が原産の植物ですのである程度の寒さ(0度前後)は耐えられるのですが、強敵は日本の高温多湿の夏。季節ごとに場所を変えられるように鉢植えでの管理をおすすめします。
水やりは表面の土が乾ききったらたっぷりと。肥料を上げる場合にはリン酸の入っていないものを選ぶようにしましょう。そして、日本の高温多湿の夏を乗り切るためには切り戻しが重要。花後から遅くとも梅雨入り前までには、コンパクトなサイズにバッサリと切り戻すようにしましょう。
【②-5 ジョーイセルリア・ブラッシングブライド】 ヤマモガシ科セルリア属
「頬を染めた花嫁」という愛称で呼ばれることもある「ジョーイセルリア・ブラッシングブライト」。ブライダルフラワーとしてもとっても人気。それもそのはず、実は故ダイアナ妃のブライダルブーケに使われていたお花なんです!細くて、少し頼りなく感じるほどの枝先に多数の花が集まって咲き、その花たちをまるで花びらのように繊細な総苞が取り囲みます。薄紙のように透け感のある花びらは薄くピンクに色づいていて、本当に花嫁さんの頬っぺたのようです!花持ちが良いので切り花として部屋の中でも楽しむことができます。
先ほどご紹介した「ジョーイセルリア・カルメン」よりも寒さが苦手で日本の夏の高温多湿も苦手。季節によって置き場所を変えられるように、鉢植えでの管理がおススメです。水やりなど基本的な育て方は「ジョーイセルリア・カルメン」を参考にしてみてくださいね。
【③ 育て方のまとめ】
ここまで読んでいただくと、今回ご紹介した南アフリカ原産の植物たちの育て方にはいくつかの共通点があることに気づいていただけたかと思います。こちらに再度まとめてみましたので参考にしてみてくださいね。
〇 植え付け場所、設置場所は日当たりが良く風通しの良い場所
〇 水はけの良い土に植える(地植えの場合は根鉢の下に軽石の層を作ると良い)
〇 ヤマモガシ科の植物はリン酸分の多い肥料は与えない(周囲の施肥にも注意)
〇 急激な気温の低下に注意
【④ まとめ】
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介した植物は、日本ではまだまだ珍しい品種です。他の馴染みのある植物に比べると育て方などの情報も少ないですし、気候に対する向き不向きもなんだか難しそうと思われた方も多いかもしれませんね。でも、庭に地植えをしようと思うと気候が気になりますが、鉢植えでもれっきとした庭づくりの一部!気候に合わせて鉢を移動して、いろんな場所で新しい植物を楽しんでみませんか?
ユニークでおしゃれなフォルムの植物達をお気に入りの植木鉢に植えて、ぜひお庭の特等席に置いてみてくださいね!
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【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画など、デザイン性を伴う作品を得意とする。