【香りのする植物に癒されよう!】フレグランスプランツ『高木編』
体感的にはまだまだ寒い日が続いていますが、そろそろ花木に花が付き始める季節になってきました。早い地域ではロウバイが甘い香りをただよわせる黄色い花を咲かせ始めていますし、2月に入ればウメが咲きジンチョウゲの香りがふんわりと鼻をかすめる頃には、暖かいと感じる日も増えてきていることでしょう。
こんな風に香りで季節を感じることができるのは、それが何の香りか知っているからですよね。知らなければ「なんだか良い香りがするなぁ…」くらいで通り過ぎてしまうかもしれません。香りのする植物にはどんな種類があってどの季節に香るのかを知っているだけで、毎日の生活がちょっとだけ豊かになりますよ。
以前のブログ
・【フレグランスプランツ】香りのする植物で心地よい庭づくり
でも数種類のフレグランスプランツをご紹介しましたが、今回は【高木編!】
気になる樹木が見つかればシンボルツリーやサブツリーとして、あなたのおうちのエクステリアやガーデンに加えてみてくださいね。
【もくじ】
① フレグランスプランツとは
② おすすめのフレグランスプランツ -高木編-
③ まとめ
【① フレグランスプランツとは】
フレグランスプランツとは香りのする植物を表しています。香りのする植物といえば主に花からの香りを想像しますよね。確かに良い香りのするお花って多いんですが、花だけではなく葉や枝、果実など様々な場所が香っているものもたくさんあるんです。それらを多くの人が「良い香りだなぁ…」と認識するのがフレグランスプランツといえます。
植物の香りには、イライラを鎮めたりリフレッシュしたり集中力を高めるなどの精神的効果があったり、血液循環を良くするなど肉体面への効果も期待できます。そんな良い効果のある香りですが、人によって好みが大きく分かれるのも確か。街を歩くとき、花屋さんへ行ったときなどぜひ香りに注目してみてください。きっとあなた好みのフレグランスプランツに出会えることと思いますよ!
【② おすすめのフレグランスプランツ -高木編-】
今回はおすすめのフレグランスプランツ-高木編-です。お庭やエクステリアに取り入れやすいものから、ちょっと変わったものまでご紹介しますのでぜひ参考にしてくださいね!
【②-1 オリーブ】 モクセイ科オリーブ属 香る場所は「花」
まずはなんといっても香川県の木「オリーブ」です。でもオリーブって香りがするの!?と思われた方も多いのではないでしょうか。
いつもオリーブの実にばっかり注目してしまい、5から7月に咲く小さな花の存在は忘れがちに…。後からご紹介しますが、キンモクセイと同じモクセイ科の植物ですので花の形もキンモクセイに似ていますし、香りもなんとなくキンモクセイのような雰囲気です。オリーブならもうお庭に植わっているよというお宅も多いですよね。今年はぜひ花の香りを意識しながら過ごしてみてくださいね!
【②-2 カツラ】 カツラ科カツラ属 香る場所は「葉」
秋に黄色く色づくハート型の葉っぱが特徴的な「カツラ」。香りがするのはその葉っぱで、特に黄色くなって落葉した葉から甘い香りがたちこめます。
その甘い香りは昔からよく知られており、「おこーのき」「しょーゆのき」など地域によって呼び名は違うものの香りをイメージさせるような別名が付けられているんです。この香りの成分は「マルトール」ということが研究によって明らかになっているそうで、この成分はキャラメルの成分と同じ!甘い香りがするのも納得ですよね。
【②-3 キンモクセイ】 モクセイ科モクセイ属 香る場所は「花」
みんなが知っているフレグランスプランツといえば「キンモクセイ」ですよね。この香りがすると秋を感じることができます。
そんなキンモクセイですが、オレンジの小さいお花のお掃除が面倒だと敬遠されることもしばしば。でもそのお花がお茶やシロップに使えるとなれば…お掃除というより収穫という気分になれませんか!?手のひらにのるくらいのキンモクセイのお花を集めて、紅茶や中国茶などの発酵茶とブレンドするだけで甘く香るお茶を楽しむことができるそう。どんな味か試してみたくなりますよね。お茶もシロップも詳しい作り方はインターネットなどに掲載されていますので調べてみてくださいね!
【②-4 セイヨウバクチノキ】 バラ科サクラ属 香る場所は「花」
「セイヨウバクチノキ」って変わった名前ですよね。よく似た仲間で日本産のバクチノキという木があり、成長とともに樹皮がはがれていく姿を博打打ちが勝負に負けて丸裸にされる様子に例えたことがその名前の由来だそう…。
でもこの花の香りを嗅げばそんな名前の由来を忘れてしまうような甘い春の香りがしますよ。常緑樹で大気汚染や病害虫に強い優等生。ぜひお庭の仲間に入れてあげてくださいね。
【②-5 ヒメタイサンボク】 モクレン科モクレン属 香る場所は「花」「葉」
タイサンボクって公園とかにある大木でしょ!と思われた方、今回ご紹介するのは「‘ヒメ’タイサンボク」なんです。
その名の通りタイサンボクよりも小ぶりで育てやすい樹木です。6から7月に咲くクリームがかった白い肉厚のお花からは濃厚なシトラス系の香りがただよいます。また葉をもむとレモンのような香りも楽しむことができますよ。タイサンボクは常緑ですが、このヒメタイサンボクは寒さに少し弱いので落葉することが多いです。緑から黄色、黄色からオレンジ色へと変化する姿も趣があって美しいものです。
【②-6 アメリカヒトツバタゴ】 モクセイ科ヒトツバタゴ属 香る場所は「花」
ナンジャモンジャの呼び名で知られるヒトツバタゴのアメリカ原産版が「アメリカヒトツバタゴ」です。
ヒトツバタゴは日本に自生する美しい樹木ですが、成長はゆっくりなものの大木になります。また幼木の期間が長い為なかなか花を見ることができません。アメリカヒトツバタゴは比較的樹高が低く抑えられ若木のうちから花を付けてくれますので、5月頃になるとまるで糸を束ねたようなヒラヒラとした白い花から良い香りを楽しむことができますよ。
【②-7 フェイジョア】 フトモモ科フェイジョア属 香る場所は「果実」
アルテデザインガーデンでもおなじみの「フェイジョア」。常緑で丸い葉っぱがかわいらしいこの植木は、お庭やエクステリアの様々な場所で活躍してくれますよね。
フェイジョアと言えばまず思い浮かべるのが、赤い南国風のお花。その花から良い香りがするの?と思いますが、実は良いにおいがするのは果実なんです。10月から11月頃、熟した実が自然と木から落ちますのでそれを拾うと…なんとも言えない甘い香りがしてくるんです!室内に入れて追熟させると部屋中に香りが広がるほど。触ってみて柔らかくなっているものが食べごろですよ!香りと味の両方を楽しんでみてくださいね。
【④ まとめ】
いかがでしたでしょうか。
お庭やエクステリアには使う人によって色々な楽しみ方があると思います。
ある人にとっては趣味を満喫する為の場所でしょうし、家族で過ごす為の場所だ、愛犬を生き生きと遊ばせる場所だという方もいることでしょう。そんな様々な過ごし方や楽しみ方のある場所に「香り」という要素をひとつプラスするだけで、そこで過ごすことがより居心地のよい時間になるでしょうし、過ごした時間がより鮮明に記憶に刻まれることでしょう。
植物を少なくしたローメンテナンスのお庭や手間をかけない手軽さが求められることが多い現代ではありますが、日々のお水やりや花がら摘みなどを行って植物に直接触れることで「香り」をより身近に感じることができ、庭で過ごす時間が特別なものになるということを少しでも伝えることができればとアルテデザインガーデンは考えています。
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【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画など、デザイン性を伴う作品を得意とする。