【香りのする植物に癒されよう!】フレグランスプランツ『低木編』
2月に入り、ほんのり暖かいと感じる日も増えてきましたね。道端の街路樹も良く見ると新芽がムクムクと成長してきています。おうちガーデナーの皆様は、すぐそこまで来ている春に向けてガーデン計画で頭をフル回転させているのでは?
そんな今年のガーデン計画に、香りのする植物を取り入れてみませんか?前回は「高木編」でしたが、今回はお庭にすぐに取り入れやすい「低木編」です!常緑樹から落葉樹まで、見た目や花の色は違えども良い香りがするというのが共通点の低木をセレクトしてみました。これまでのブログと合わせてぜひご覧ください!
【もくじ】
【① おすすめのフレグランスプランツ -低木編-】
【② まとめ】
【① おすすめのフレグランスプランツ -低木編-】
今回はおすすめのフレグランスプランツ-低木編-です。お庭やエクステリアに取り入れやすいものから、ちょっと変わったものまでご紹介しますのでぜひ参考にしてくださいね!
【①-1 ギンバイカ】 フトモモ科ギンバイカ属 香る場所は「花」「葉」「枝」「実」
6~7月にフワフワのパウダーパフのような白いお花を咲かせる「ギンバイカ」。ハーブとしての「マートル」という名前の方が馴染みのある方も多いかもしれません。地中海沿岸が原産地で、古代文明の時代から「エデンの園の香り」と呼ばれ大切にされてきた植物だそう。シトラス系のスパイシーな香りは花よりも葉をもむことで強く香ってきます。
秋には黒っぽく熟す果実ができますが、その果実からも良い香りがします。生食できるそうですが、個性的な味のため乾燥させたものをスパイスなどにして利用するのが一般的。ナチュラルテイストからドライな印象のお庭まで幅広いテイストに合わせることができる低木です。
【①-2 シャリンバイ】 バラ科シャリンバイ属 香る場所は「花」
大気汚染に強く耐暑性も高い、潮風にも負けない上に大島紬の染料としても使われている常緑樹「シャリンバイ」。なんだかスーパーマンみたいですよね。その強健すぎる性質から高速道路の緑地帯や空港、公園などのローメンテナンスが好まれる場所に植えられることが多いんです。でもそんなローメンテナンスの低木だったらぜひお庭に植えたいですよね!その名の通りウメに似た花を5月下旬に房状に咲かせてくれます。その花からは、初夏らしく爽やかな香りが漂いますよ。
シャリンバイには変異種が多く、葉に丸みがあり樹高の低い「マルバシャリンバイ」や小さい葉の「ヒメシャリンバイ」、ほんのりとピンクがかった花を咲かせてくれる「ベニバナシャリンバイ」などがあります。お庭の雰囲気に合わせた1本を選んでみてくださいね。
【①-3 チョイシア・テルナータ‘サンダンス’】 ミカン科チョイシア属 香る場所は「葉」「枝」
葉をもんだり枝を切ったりすると、ミカン科特有の爽やかな香りが楽しめる「チョイシア・テルターナ‘サンダンス’」。その葉っぱは、明るくて鮮やかな黄色がとてもきれいでカラーリーフとしても優秀。ガーデン大国イギリスではお庭に欠かせない低木として重宝されているそう。本来は常緑ですが耐寒性はそれほど強くありません。気温が一気に下がると葉を落としてしまうこともありますが、いつのまにか枝が伸びてくれますので頻繁に剪定をしなくても自然とドーム型に整いますよ。
【①-4 ニオイバンマツリ】 ナス科ブルンフェルシア属 香る場所は「花」
まるでジャスミンのような良い香りを放つ「ニオイバンマツリ」。その香りは特に夜になると強くなるそう。テラスやウッドデッキの近くに植えてナイトガーデンを楽しむというのもステキですよね。白と紫色の2色の花が咲いているように見えますが、これは1つの花の色が変化していっているんです。初めは濃い紫色ですが、やがて白色に変わっていくという不思議なお花なんですよ。
本来は常緑樹ですが寒さに弱いため、半常緑です。大きく育って根が付けば常緑のまま冬を過ごせることもあるようです。とっても素敵な低木なんですが、その毒性には注意が必要です。ニオイバンマツリには「アルカノイド」という毒性が含まれています。庭先に植えて楽しむだけなら支障ありませんが、犬や猫、小さな子供さんが誤って口に入れてしまわないように気を付けてあげてくださいね。
【①-5 フォッサギラ・マヨール】 マンサク科シロバナマンサク属 香る場所は「花」
北アメリカが原産の落葉低木樹である「フォッサギラ・マヨール」。別名のシロバナマンサクという名前の方がなんとなく耳馴染みが良いですよね。4月に丸いブラシのような白い糸状の花を咲かせます。といっても厳密には花ではなく多数の雄しべなんです。花の香りは、ほのかな甘みがあって万人受けする香りです。また、日によく当てて育てると秋には美しい紅葉が楽しめますし、枝ぶりが個性的でアクセントになるなど、とっても優秀な低木といえます。
【①-6 ミツマタ】 ジンチョウ科ミツマタ属 香る場所は「花」
初めてその花を見た時、思わず「なんだこれ!?」と思ってしまうくらいなんとも言えない花の形をしている「ミツマタ」。皆さんご存じでしたか?この花は漢方として利用されたり、樹皮からは紙幣が作られているなど、私たちの生活にとても近い植物なんです。
3月下旬頃から花が咲き始めると甘酸っぱくて気持ちが落ち着くような香りを漂わせてくれます。ジンチョウゲと同じ仲間なのですが、その香りに比べると控えめな印象。野趣あふれる樹形と個性的な花姿は、お庭やエクステリアのポイントツリーに最適です。
【①-7 ライラック】 フトモモ科フェイジョア属 香る場所は「花」
紫や白、赤、ピンクなど様々な花が魅力の「ライラック」。香水の原料とされるほど香りが良いのがこの花の最大の特徴です。ストレスを緩和させてくれる効果があるという優しい香りなんですが、枝を切ってしまうと香りがしなくなっています。ゴージャスで香りが良いのでついつい切り花にしたくなるところですが…気をつけるようにしましょう。
ライラックは冷涼な気候を好む植物なので、東北北部や北海道が生育の最適地。それ以外の地域で植える場合には「ライラック・パリビン」という品種がおススメ。もしかすると姫ライラックという名前で流通しているかもしれません。耐暑性が強く性質も強健、樹高も1m程度とコンパクトなので狭いスペースや鉢植えに向いています。花色は桃赤色、香りも良い品種ですよ!
【①-8 リキュウバイ】 バラ科ヤナギザクラ属 香る場所は「花」
4~5月に純白の花をたくさん咲かせてくれる「リキュウバイ」。その花は薄い花びらでとっても可憐な印象なんです。漢字で書くと「利休梅」ですが千利休に由来したものでは無いそうです。でも派手すぎない花や趣のある枝ぶりが茶人に好まれ、茶花としてよく利用されていたことからその名が付いたそう。
バラ科の植物だけに、花の香りはバラに似た上品な甘い香り。でもバラのように主張せずほのかに香る程度です。切り花にしてお部屋の中へ持ち込みたいところですが、水揚げがちょっと悪くあまり日持ちはしないようです。お庭で鼻を近づけてクンクンと香りを楽しんだほうが良さそうですね!
【② まとめ】
いかがでしたでしょうか。
フレグランスプランツも低木なら身近に取り入れやすいですよね。お庭や花壇に直植えしなくても、おしゃれな植木鉢に植えて玄関ポーチやタイルテラスなど建物の開口部近くに置くのもおすすめです。
最近はこまめに窓を開けたりして換気をする習慣ができた方も多いと思いますが、そんな時にフワリと良い香りが風と一緒に入ってきたら嬉しいですもんね!ぜひ我が家流のフレグランスプランツの楽しみ方を見つけてみてくださいね。
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【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画など、デザイン性を伴う作品を得意とする。