【もう枯らさない!】冬の観葉植物の管理方法
春から夏にかけて元気いっぱいに枝を伸ばしたり、新しい葉を出してくれいたインドアグリーンたち。ここ最近の気温の低下で動きがパタッと止まっている、もしくは成長が緩慢になってきているのではないでしょうか。
ご存じの通り観葉植物の多くは熱帯地方が原産です。その為日本の寒い冬は大の苦手!春夏と同じような手入れや管理をしていると、冬の間に枯らしてしまう…なんて事もあるかもしれません。
そこで今回は、冬の厳しい環境を乗り切り来年の春を元気にむかえる為に必要な、観葉植物の冬管理の重要なポイントをお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【もくじ】
【① 冬場の管理ポイント】
【①-1 温度】
【①-2 水やり】
【①-3 葉水】
【①-4 置き場所】
【①-5 風通し】
【①-6 肥料】
【② こんな時どうする?トラブル対策】
【③ まとめ】
【① 冬場の管理ポイント】
【①-1 温度】
観葉植物は種類によって耐寒温度が異なりますので、まずは育てている観葉植物の耐寒温度をチェックするようにしましょう。5℃程度の温度であれば越冬可能なものが多いので、人が生活している室内であれば基本的には大丈夫な事が多いです。
また、玄関や洗面所など冷え込む可能性のある場所に置くことは避けるようにしましょう。いずれにしても、急激な環境や温度の変化は観葉植物には大敵ですので、場所を移動する場合には数日掛けて徐々に移動するように気をつけてくださいね。
【①-2 水やり】
冬になると観葉植物の成長はどんどん緩やかになり、やがては休眠期に入ります。お休み中の植物に暖かい季節と同じように水やりをしてしまうと、根っこが水分を吸収する事ができずに根腐れの状況を起こしてしまうことになります。
冬場の水やりは控えめが鉄則。
土の表面が乾いてから2、3日後を目安に鉢底から水が出るまでたっぷりと水を与えるようにしてください。控えめだからと1回に与える水を少なくするのはNG。少量の水をちょこちょこ与えると、鉢の中に古い水分が残り臭いや根腐れの原因となっていまいます。これはどの季節にも言えることですが、水やりにはメリハリがとても大切なんですよね。
また、水やりは日中の明るい時間帯に行ない、なるべく常温に近い水をあげるようにしましょう。
【①-3 葉水】
暖房のきいた冬の室内はとっても乾燥しています。乾燥した室内で観葉植物を育てているとハダニやカイガラムシなどの害虫が発生しやすくなったり、葉が乾燥し過ぎて枯れてしまうなんてことも起こります。
葉水はやりすぎて問題になる事はありませんので、日中の明るい時間帯に霧吹きで適度に葉に水分を与えるようにしましょう。もちろん、加湿器を使って部屋全体を過湿する事も効果的ですので合わせて行なってみてくださいね。
【①-4 置き場所】
室内で日当たりが良く風通しの良い場所と言えば窓際が思い浮かびます。春夏はそれでも問題無いのですが、冬場の窓際は昼と夜の寒暖差が大きいので注意が必要。と言ってもそこまで神経質にならなくても大丈夫。夜はレースカーテンのままにせず厚いカーテンをしっかり閉める、少しだけ窓際から離して鉢を置くなどできる範囲の事をやってみてください。
また、日当たりの良い場所に置けず日光が足りない場合には、植物用の育成ライトの使用も検討してみてください。吊下げタイプ、クリップ付きのスポットライトなど様々な種類が販売されていますので置き場所に合うタイプを選んでみてくださいね。
【①-5 風通し】
観葉植物を育てる上で重要なのに忘れがちな事、それが「風通し」の確保です。
水やりや日照については気を付けている方も多いと思うのですが、風通しの確保もとっても重要なんです。特に冬場は寒いので窓を閉め切りがちになりますよね。そうすると室内の空気が停滞し、病害虫の原因となってしまいますよ。植物を風通しの良い場所に置いて自然の風で換気できることが理想ですが、寒さが厳しい日や留守の間は中々そうもいきません。そんな時は扇風機やサーキュレーターで風の流れを作るようにしましょう。直接植物に風を当てるのではなく、やさしい風が色々な方向から吹くように心掛けてみてくださいね。
【①-6 肥料】
肥料は成長期に与えるのが基本です。冬場で元気が無いからと肥料を与えたりするのは厳禁。肥料焼けを起こしてしまう可能性がありますよ。ただし、全館空調のお宅などで冬でも新芽を出すなど成長を続ける場合があります。その場合は、規定量の肥料を与えても問題ありません。
【② こんな時どうする?トラブル対策】
ポイントに気を付けながら冬管理を行っていても、何かしらトラブルは起こるもの。ここでは冬の観葉植物に起こりやすいトラブルとその対策をご紹介していきますね。
【②-1 葉が黄色くなる、落葉する】
葉が黄色くなったり落葉してしまう原因は様々ですが、その大多数は環境の変化によるものです。春夏の間外で管理していた観葉植物を部屋内での管理に変えると、日光の量が減り葉を落とします。また寒くなったからといって、暖房のガンガン効いている部屋に急に移動したりする事も葉を落とす原因になります。観葉植物には冬の対策はもちろん必要なのですが、環境を変える時は徐々に変えてあげてください。人間でも急に環境が変わるとビックリしますよね!?
また、水やりを控えめにし過ぎても落葉する場合があります。冬の水やりはもちろん控えめにしなければいけないのですが、何週間も水をやらずほったらかしは厳禁です。逆に、水をやり過ぎて根腐れを起こして葉に異変が出ている場合もあります。環境の変化以外で落葉し始めた場合はまず根元周りを確認してみましょう。根元から腐敗臭がしたり、根が黒く変色している場合は根腐れが原因かもしれません。
【②-2 茎がブヨブヨと柔らかくなってしまっている】
茎や幹が柔らかく、指で触るとブヨブヨしている場合は根腐れを起こしている可能性が高いです。根腐れかなと思ったら土を乾かし、水やりを極力控えて様子を見るようにしましょう。冬時期の植え替えはお勧めできませんので、それぐらいしか方法がありません。
根腐れを起こさないようにするには、土が完全に乾いてから水を与えること、受け皿に貯まった水はすぐに捨てるなどを徹底するようにしましょう。
【②-3 茎や枝がひょろっと伸びる】
茎がひょろひょろと頼りないのに、長く伸びてしまう現象を「徒長(とちょう)」と言います。日照が足りない為に日光を求めて茎を伸ばした結果が、この間延びした姿なんです。対策は日当たりの良い場所で管理するのが一番。日当たりの良い場所が無い場合には、育成ライトの使用も検討してみましょう。
【②-4 虫がつく】
春から夏にかけて外で管理していた植物を室内に取り込んだ時に起こりやすいのが、室内での虫の発生です。外にいる間に鉢の中に虫の卵が産みつけられている…なんて事も十分に考えられます。外で管理している間に害虫対策の薬を撒いてから、室内へ移動させるようにすると安心ですね。また、葉裏や枝の間をチェックし虫が付いていないかを目視で確認することも重要です。
また、冬の室内は乾燥しやすく風通しも悪くなりやすい為虫が発生しやすい状況です。ハダニやカイガラムシは通年室内管理をしていてもどこからかやってくる嫌な害虫です。第①章でもお伝えしましたが、風通しの確保(サーキュレーターの使用)や葉水を定期的に行うことで随分予防できますので、実践してみてくださいね。
【③ まとめ】
いかがでしたでしょうか?
観葉植物の冬管理について、ポイントをいくつかお伝えしてきました。これらのポイントに気を付けつつ、育てている観葉植物をとにかくよく観察してあげること大切です。葉の表裏、枝の様子や土の乾燥具合などをよく見て、それに合った管理をしてあげるようにしましょう。
観葉植物にとって過酷な環境である冬を超えていくことで、置かれている環境に順応しどんどん強くなっていきますよ!来春の芽吹きを楽しみにしながら、冬のお世話をがんばっていきましょう。
【関連記事 植栽・グリーン】
・【庭に新しい魅力を!】オシャレで個性的な南アフリカ原産の植物
・【庭やベランダで育てたハーブの利用方法】料理やドリンクに使ってみよう!
・【香りのする植物に癒されよう!】フレグランスプランツ『低木編』
・【香りのする植物に癒されよう!】フレグランスプランツ『高木編』
・【フレグランスプランツ】香りのする植物で心地よい庭づくり
・【エクステリアや庭をおしゃれに!】ドライガーデンに合う植物たち
・【冬のエクステリア・ガーデンを彩る】寒さに強い草花や植物たち
・植えっぱなしで大丈夫!【庭を彩る秋植え宿根草・多年草】
・庭で育てる!【秋植え野菜のプランターガーデニング】
・【知っているようで意外と知らない!?】庭の水やりをマスターしよう!
・お庭やエクステリアで見つけてみよう!【遊べる!使える!雑草たち】Part2
・【コンパニオンプランツの活用】庭やベランダの家庭菜園を守ろう!
・お庭やエクステリアで見つけてみよう!【遊べる!使える!雑草たち】
・【外構・お庭の雑草対策】敵を知ってうまく付き合おう!
【関連記事 外構・エクステリア】
・玄関アプローチでエクステリアをおしゃれに!映えるコツとデザイン例
・【寒さが厳しくなる前に!】エクステリアやお庭の冬支度
・外構・エクステリアをワンランクアップ!【アプローチ編】
・【外構・お庭の陽射し対策】日除けの種類と利用方法!
・【香川県の外構・エクステリア工事】香川ならではのメリットを紹介!
・ガーデン・エクステリアでできる最新の防犯対策
・エクステリアデザインとは?おしゃれな外構のコツとポイント
・【エクステリア・外構プランの考え方】計画前のコツとポイント!
・【エクステリアのメリットとは?】外構がマイホームにもたらす効果!
・【エクステリアとは?】外構工事前に知っておきたい5つのポイント
【関連記事 庭・ガーデン】
・【外構・お庭の陽射し対策】日除けの種類と利用方法!
・【タイルテラスのメリットと活用方法】庭にもう一つのリビングを!
・【庭をつくるメリットと素敵な使い方!】
・【愛犬が快適に過ごせる庭造りのコツ!】
・【庭にアウトドアリビングを!】ウッドデッキのある上質な暮らし方
・【家で過ごそう!】お庭で楽しむお勧めリフレッシュ方法
【 Profile 】
アルテデザインガーデン株式会社
代表 栗林 宏行
ガーデン・エクステリアの設計施工の専門店【アルテデザインガーデン】代表。
これまで5000件以上の案件の設計を手掛けてきた経験から、トレンドに流されない本質を極めたデザインを提案するためADG Arte Design Gardenを設立 。香川県高松市を拠点に、大阪・兵庫・京都・徳島など他府県の物件も多数手掛た実績を持つ。一般住宅の外構・庭デザインを中心に商業施設ガーデンスペース・公園・街並み計画など、デザイン性を伴う作品を得意とする。